爆風から兵士の顔面を保護する改良版ヘルメットシステム「HEaDS-UP」

ミリタリーブログサポートチーム

2014年08月08日 18:41

米陸軍は、現代兵士が用いるヘッドギアの安全性とサバイバビリティーを評価するための「HEaDS-UP (Helmet Electronics and Display system - Upgradeable Protection) 」と呼ばれる取り組みを最近終了した。
米国海軍研究所 NRL (Naval Research Laboratory) を中心とする研究チームは、数年に渡って様々な角度から新しいヘルメットシステムについての検証を繰り返してきた。

念頭におかれたのは、現在中東諸国に展開する部隊が最も頭を悩ませている問題である IED (即席爆発装置) に対する頭部保護の研究であった。現代戦においては、防弾だけではなく爆発物に対する頭部保護も重要視され出しおり、これは IED での犠牲者が多いことをもの語る。
研究ではまず、IED シミュレーションを行い、爆発によって生じる空気の動きや圧力を細かく計算。そのデータを基に頭部に掛かる負荷や影響を導き出すことから始まった。

このようなテストを繰り返し行い、断片化保護を目的的とした下顎骨覆うプロテクターとシースルーディスプレイ内蔵型のバイザーをふくむプロトタイプを開発。これらのパーツは安易な着脱が可能であることも研究の対象となった。
フィールドテストを行って結果、普段使いにおいて砂や埃が口に入り憎いという思わぬ恩恵があったようだ。

Armed with Science by the official U.S. Defense Department Science Blog 2014/08/03
Photo 1 : NSRDEC, U.S. Army/Released
Photo 2 : Naval Research Laboratory/Released
Photo 3 : Naval Research Laboratory/Released
Text : I.Yugeshima - 004

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