DARPA、軽量化と強靭さを両立した装甲車両の開発計画 GXV-T を立ち上げ
米国防総省の国防高等研究計画局 (DARPA) は 8 月 18 日、GXV-T (Ground X-Vehicle Technology) と名付けられた、新しい装甲車両の開発計画について発表した。
従来の戦車や兵員輸送車などの軍用車両は、身を守るために分厚い装甲を持つ必要があり、それは車両重量とコストの増加をもたらした。その結果、世界各地への迅速な展開や、通行できる道路などにおいて制限が生まれるなど、多くの弊害を招いている。また武器の威力が上がり続けるのに合わせ、装甲は分厚くなる一方であった。
そこで DARPA では、「身を守り続けるために、装甲を分厚くし続ける」という傾向に終止符を打つべく、まったく新しい装甲車両の開発計画 GXV-T を立ち上げた。同計画のコンセプトは、敵からの発見や攻撃、着弾を回避することで、装甲を分厚くする以外の方法で生存性を高め、同時に可動性を高めようというものだ。
要求事項として、車両のサイズを現在の 50 % まで小さくし、運用に必要な人員も 50 % 減らし、かつ走行スピードは 2 倍に、そしてステルス性を高めることなどが挙げられている。
DARPA の担当者は「 X プレーン計画が、過去 60 年に渡って航空機の性能を向上させたことにインスパイアされて、私たちは将来の装甲車両を、より機動性や戦闘能力、安全性が高く、そして安価にするため、革新的な基礎研究と開発を行うことを計画している」と述べている。
DARPA 2014/08/18
Image: GXV-T Artist's Concept / DARPA
Text : 鳥嶋真也 - 003
関連記事