米陸軍、遮蔽物の裏側に潜む敵排除を目的にエアバースト 40mm グレネードを開発中

ミリタリーブログサポートチーム

2014年09月05日 14:58


米陸軍で、遮蔽物の裏に潜む敵の排除を目的としたエアバースト式 40mm グレネードの開発が進められている。

「Small Arms Grenade Munitions (SAGM) 」と名付けられたこのグレネード弾薬は、M320 / M203 での使用を想定したもので、既存の 40mm グレネードと比較して遮蔽物越しの致死効果は 2 倍になるとのこと。

SAGM のプロジェクトは 2011 年に全 3 フェーズの工程で始動。M433 40mm グレネードをベースに、起爆装置のコンポーネントを小型化する作業から始められ、その後おこなわれたエアバーストの最適化を図った統合センサーとロジックデバイスの開発を 2013 年 11 月に成功裏に収め、現在最終フェーズでの作業が行われている。

エアバースト・グレネードランチャーと言えば思い出されるのが「XM25 CDTE (Counter Defilade Target Engagement) システム」。こちらは目標捕捉 (target acquisition) システムに特徴を持っており、ボタンを押下することでターゲットとの距離が測定され、そのデータが 25mm 弾に組み込まれた電子起爆装置に送信される。実射時は、600 メートル以上離れた敵ターゲットに対して炸裂させることで、直接的に攻撃を浴びせることができるというもの。

米陸軍 ARDEC (Army Armament Research, Development and Engineering Center) で本プロジェクトを進める Steven Gilbert 氏によると、XM25 が「直接的」な攻撃を可能とする武器であるのに対し、SAGM は「間接的」なものとして位置付け、両者は「相互補完」の関係にあるとした見解を示している。

U.S. Army 2014/09/04
Army Technology Live 2014/09/02
Small Arms Grenade Munition Integration & Demonstration / US Army RDECOM 2012/05/16
Photo 1: Photo by Cotton Puryear, Virginia Department of Military Affairs
Photo 2: U.S. Army graphic by Chris Boston, RDECOM

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