ボーイング社、悪天候中における、移動式レーザー兵器の発射試験に成功

ミリタリーブログサポートチーム

2014年09月10日 18:48

ボーイング社は 9 月 4 日、米陸軍と共同で、フロリダ州のエグリン空軍基地において、高エネルギー・レーザー・モバイル・デモンストレーター (HEL MD: High Energy Laser Mobile Demonstrator) の実証試験に成功したと発表した。

HEL MD は、トラックの荷台に乗るほどの大きさのレーザー兵器で、今回の実験は強風や降雨、霧といった環境の中でも運用できるかを試験するためのものであった。フロリダ州のエグリン空軍基地はメキシコ湾に面した地域にあり、そうした試験にはまさにうってつけの場所であった。

HEL MD はディーゼル・エンジンによって生成された電気を使い、レーザーを発射する。今回の実験では 10 kW 級のレーザーが使われ、60 mm の迫撃砲弾から、上空を飛ぶ無人航空機 (UAV) まで、150 を超える目標物に当てることに成功したという。今回の試験が成功したことで、次は 50 から 60 kW のレーザーを用いた試験に移行するとのことだ。

米陸軍では、将来的にレーザーを用いて、ロケット弾、砲弾、迫撃砲弾の迎撃 (C-RAM、Counter-Rocket, Artillery and Mortar) を行うことを目指している。

Boeing 2014/09/04
Photo credit: Boeing
Text : 鳥嶋真也 - FM201409

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