米陸軍、2025 年を見据えた軍事研究を紹介

ミリタリーブログサポートチーム

2014年09月12日 17:57

米陸軍は 9 月 5 日、『軍隊の将来への投資』と題した、2025 年を見据えた、米陸軍での取り組みについてまとめた記事を公開した。

記事では、重要なキーワードとして7つが挙げられている。一つ目の「手頃な価格 (AFFORDABILITY)」では、将来研究の予算が毎年約 2 億 5000 万ドルであり、いかにこの枠を守りつつ、補足の能力を持たせられるかが重要とされる。二つ目の「射程の拡大 (EXTENDED RANGE)」では、最大で 300 km にも達する長距離砲の開発を紹介、また他の兵器や迫撃砲、ミサイルも射程を延ばすための研究を進めているとのことだ。
「正確 (PRECISION)」の分野では、ミサイルをはじめ、携帯兵器やグレネード、迫撃砲の精度を上げる研究が紹介されている。主に GPS を使用する方法が研究されているが、GPS が使えなくなることを念頭に置いた研究も行われている。そして「計量可能な結果 (SCALABLE EFFECTS)」では、攻撃の範囲を事前に詳細に計算できるようにすることで、より効率的に敵を叩いたり、また関係のない周囲への影響を限りなく小さくするための研究が紹介されている。

その他、「破壊的なエネルギー学 (DISRUPTIVE ENERGETICS)」では、個々の兵器の攻撃力を上げる研究を行っており、例えば 40 mm のグレネードに、155 mm 砲に匹敵する破壊力を持たせるようなことを検討しているという。「指向性エネルギー (DIRECTED ENERGY)」では、ミサイルや砲弾、迫撃砲弾を迎撃するためのレーザー兵器の研究を、「致命傷を与えないオプション (NON-LETHAL OPTIONS)」としては、高エネルギーのマイクロ波を照射するなどし、敵を傷つけることなく、遠ざけたり、戦闘意欲を失わせるような兵器の研究を行っているとされる。「将来の挑戦 (FUTURE CHALLENGES)」としては、産業界や他国との積極的な共同研究を行うことなどが挙げられている。

RDECOM Public Affairs 2014/09/05
Photo 1: Photo Credit: Spc. Lucas T. Swihart
Photo 2: Photo Credit: U.S. Army photo
Photo 3: Photo Credit: Tech. Sgt. Christopher Marasky
Text : 鳥嶋真也 - FM201409

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