今年 1 月の MH-60 墜落事故 遺族らがシコルスキー社を提訴
今年 1 月に起きた MH-60 ブラック・ホークの墜落事故で、死亡した兵士の遺族や同僚らが、製造やメンテナンスにおける品質管理を怠ったとして、ヘリコプターを製造したシコルスキー・エアクラフト社を提訴した。米国の『星条旗新聞』 (Stars and Stripes) が、9 月 8 日付けで報じた。
この事故は今年 1 月 15 日の 23 時 24 分 (現地時間) 頃、米国ジョージア州にあるハンター陸軍飛行場において、第 160 特殊作戦航空連隊 (160th Special Operations Aviation Regiment) 、通称「ナイト・ストーカーズ」 (Night Stalkers) の MH-60 が飛行中にコントロールを失い墜落し、搭乗していた兵士 1 人が死亡、2 人が重傷を負ったというものだ。
その後、米軍による調査で、テイル・ローターにあるはずのナットが見当たらなかったことが判明し、元から取り付けられていなかったか、飛行中に外れた可能性が高いと結論付けられた。
また、ヘリコプターが故障した際に自動的に警告を発するシステムが機能せず、また座席も墜落の衝撃を十分に吸収できなかったことが判明している。
これを受け、事故で死亡した兵士の遺族と、重傷を負った兵士 2 人は、事故の責任は製造会社であるシコルスキー・エアクラフト社と、実際に部品を製造した下請け企業にあるとし、訴えを起こした。
シコルスキー・エアクラフト社は現時点ではコメントをしていないという。
Stars and Stripes 2014/09/08
U.S. Army photo by Pfc. Nathaniel Newkirk
Image is for illustration purposes only.
Text : 鳥嶋真也 - FM201409
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