中国の新型戦闘機「殲 31」、11 月の珠海航空ショーでお披露目か

ミリタリーブログサポートチーム

2014年11月05日 11:43

中国が開発している新型戦闘機「殲 31」が、今月 11 日から 16 日にかけて開催される中国国際航空宇宙博覧会 (珠海航空ショー) において、初めて公の前に姿を見せると、中国各紙が相次いで報じている。

殲 31 はコードネーム「鶻鷹」と呼ばれており、中国では第 4 世代戦闘機とされているが、世界基準からすると、米国の F-22 ラプター、F-35 ライトニング II、またロシアの PAK-FA (T-50) と並ぶ、第 5 世代ジェット戦闘機に位置づけられている。中国メディアによれば、2012 年 10 月 31 日に試作機が初飛行したとされ、現在も開発、試験の段階にある。

同機はこれまで、もっぱら中国の航空機ファンなどが飛行場の周辺で隠し撮りした写真が出てくるばかりであり、中国当局が公式に写真や動画を公開したことはなかった。したがって国内外の航空業界の関係者らが集まる航空ショーで公開されるのも、もちろん初めてのことになる。

同航空ショーには、エアバス A380 や C-130、C-17、Il-76 といった欧米ロの航空機も出展される予定で、その中で殲 31 が公開されるということは、全世界に向けた大きなアピールになるだろう。また殲 31 は輸出を念頭に置いた機体であるともいわれており、まだ開発途中であるにもかかわらず、国際的な航空ショーに展示されるということは、それを裏付けることにもなろう。

殲 31 の全体のシルエットは F-35 によく似ているが、エンジンは双発であり、また形状もところどころ F-22 に似た部分もあるなど、結果として独特の姿をしている。また全長は約 17 m ほどと見られており、F-35 より 1 m 強ほど長い。
ステルス性能は F-35 と肩を並べるほどとされ、エンジンは国産の、全方向推力偏向ノズルを持つものが搭載されているともされるが、実際のところ詳細は不明である。

同航空ショーでは殲 31 の他にも、中国初の軍事用大型輸送機「運 20」や、今年 7 月に初飛行したばかりの AG300、中型ジェット旅客機 ARJ21-700 なども展示されるという。なお、殲 31 と並行して開発されているとされる大型のステルス戦闘機「殲 20」は披露されないようだ。

chinaiiss.com 2014/10/24
Text: 鳥嶋真也 - FM201411

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