NY 発スタートアップのデジタルアバタ―技術を活用、米陸軍 女性兵士向けボディーアーマー改良に着手
イラク・アフガニスタンの戦訓を経て、多くの女性兵士用ボディーアーマーの開発に取り組んできた米陸軍が、ニューヨーク発の新興企業 Body Labs 社の持つデジタルアバタ―技術を取り込むことが分かった。
初報したワシントンポスト紙によれば、Body Labs 社は 12 月 8 日に、改良版のボディーアーマー開発に向けて、データや分析結果の提供などを盛り込んだ 2 年に渡る契約を、マサチューセッツ州の米陸軍ナティック兵士研究開発技術センター (NSRDEC: Natick Soldier Research, Development and Engineering Center) との間で結んだことを発表しているとのこと。陸軍側から提供される 1 万 4,000 名分の女性兵士の体型データを基に 3D モデル化がおこなわれるとしている。
3D 化された統計模型は、陸軍のプロダクトデザイナーと CAD 技師の元に送られ、ランニングや跳躍、ダンスなどの動きの他、呼吸をおこなう際の胸部の微妙な上下運動についてもシミュレートがおこなわれる予定。
Body Labs 社によれば、ヒトの呼吸における、3 次元形状とそのモーションが理解できれば、多くの兵士達にとって最適なタクティカル・アーマーを提供できるとし、同様にユニフォームやバックパック、ヘルメット、ブーツといった個人装備から、車輌デザインといったところまでカバーできると目されている。
こうした詳細なシミュレート分析によって、女性兵士にとって最適な形状と、その動きに則した、いまだかつて前例の無いレベルでのフィット感を出すボディーアーマーの開発に役立てられるとのこと。
国防総省によれば、現役米軍人 130 万人の内 15% が女性で、2016 年には戦闘従事の役割を果たすよう、女性にも大幅に門戸が開かれる予定。
Washington Post 2014/12/08
About Body Labs
Military.com 2014/10/09
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