F-35 ライトニング II に関する新たな問題が発覚か 今度は燃料

ミリタリーブログサポートチーム

2014年12月12日 17:49

ソフトウェアの開発の遅れや、エンジンの出火など、これまでもいくつかの問題を起こしている F-35 ライトニング II について、新しい問題が発覚したと、The Aviationist などがここ数日、相次いで報じている。ただし今回は F-35 自体ではなく、ジェット燃料を F-35 に供給するタンクローリーの熱管理の問題だという。

The Aviationist によれば、F-35 の燃料には温度制限があり、もし燃料が高温の状態でタンクローリーから F-35 に供給された場合、エンジンが停止してしまう可能性があるという。

最近、ルーク空軍基地に真っ白なタンクを持つ新しいタンクローリーが登場したが、それには温度上昇を抑制するため、燃料タンクはポリウレタンとエナメルで構成された断熱材が貼られており、そしてなおかつ、太陽光を反射しやすいように白く塗られている。

関係者によれば、必ずしもタンクを白く塗らなければいけないわけではなく、また当然ながら軍にとっては従来どおりの緑色のほうが好まれるため、色を塗り替えることも検討されているというが、ルーク空軍基地の匿名の情報源は、The Aviationist に対して「緑色に塗ったトラックはまだ試験されていない」、つまり色を塗り替えることで温度問題が再発する可能性が残っていると漏らしたという。

The Aviationist によれば、この問題への対処のため、F-35 に使われる燃料の組成を変えるか、あるいはエンジン用のソフトウェアを書き換えるといった可能性が考えられているという。またどちらにせよ、緑色に塗りなおすとなれば、少なくないコスト上昇を招くだろうとしている。

The Aviationist 2014/12/10
U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Luther Mitchell Jr.
Text: 鳥嶋真也 - FM201412

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