北朝鮮関与?ソニー・ピクチャーズがサイバー攻撃の被害に 映画『The Interview』の公開が中止に
以前、ミリブロNewsでも取り上げたことのある、北朝鮮指導者を題材にしたコメディー映画『The Interview』が、全米公開を正式に中止する運びとなった。
ソニー・ピクチャーズに対して「Guardians of Peace」を名乗るハッカーがサイバー攻撃を行い、大量のデータが盗み出された事件が発端となっている。
盗み出されたデータには、『The Interview』を含む数本の未公開作品や映画に関連する極秘データの他に、ソニー・ピクチャーズに勤務する職員の個人データなども含まれており、ハッキングルートを調査したしたところ北朝鮮の関与を示す痕跡が見つかったとのこと。
その後、ソニー・ピクチャーズ職員に脅迫メールが送りつけられる事態が発生し、ついには『The Interview』の公開を予定していたアメリカ国内の映画館に対してテロ行為を示唆するような脅迫が行われ、観客の身を危険にさらせないと判断したソニー・ピクチャーズは、各映画館に対して公開を取りやめる選択肢を提示する状況へと発展した。
これを受け、映画館チェーンのカーマイク・シネマズ、リーガル・シネマズ、シネプレックス、AMC シアターズ、アークライト・シネマズなどが上映中止を決定した。アメリカ国土安全保障省は、現時点において危機の可能性は低いと思われるとの見解を示しているが、万が一に備えた判断であろう。
ソニー・ピクチャーズは映画をこのままお蔵入りさせずに、有料のVOD(ビデオ・オン・デマンド)配信での公開を検討しているとの情報もあるようだ。
現時点でハッカーの捕捉には至っておらず、早急な事件の解決が望まれている。
New York Times 2014/12/18
Photo: The Interview official FaceBook 2014/08/08
Text: 弓削島一樹 - FM201412
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