米国、A-10 サンダーボルト II を欧州へ派遣
米国防総省は 2 月 11 日、「オペレーション・アトランティック・リソルヴ」 (Operation Atlantic Resolve) に参加するため、12 機の A-10 サンダーボルト II (Thunderbolt II)をドイツの Spangdahlem 空軍基地へ派遣したと発表した。
この A-10 は、アリゾナ州デビスモンサン空軍基地に本拠地を置く第 355 戦闘航空団に所属する機体で、約 300 人の地上スタッフと設備と共にドイツへ送られた。
オペレーション・アトランティック・リソルヴは、直訳すると「大西洋の決意作戦」という意味で、北大西洋条約機構 (NATO) と共同でウクライナ情勢へ対応するために、米欧州コマンドによって 2014 年から実施されている作戦である。米空軍はここに、部隊をローテーションで展開させている。派遣期間は約 6 か月間とのことである。
A-10 は対地攻撃に特化した攻撃機として、1970 年代に開発された。低速での高い運動性能と、強力な機関砲、そして多くの兵装搭載能力を持ち、湾岸戦争やイラク戦争などで活躍した。
老朽化により、何度も退役の話が持ち上がっており、今年もやはり引退が取りざたされていた。だが、その高い対地攻撃能力を買われ、また攻撃機としての後継機にあたる F-35 ライトニング II の開発が遅れていることもあって現在まで現役を続けており、最近も過激派組織 ISIL への空爆に参加している。
U.S. DoD 2015/02/11
About Operation Atlantic Resolve / U.S. DoD
65th Air Base Wing / DVIDS 2015/02/12
Text: 鳥嶋真也 - FM201502
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