米陸軍、南アフリカで「爆弾探知ゾウ」をテスト

ミリタリーブログサポートチーム

2015年03月17日 12:55


U.S. Africa Command photo by Danielle Skinner
Image is for illustration purposes only.
AP 通信が伝えたところによると、米陸軍が爆弾探知を目的に、ゾウの活用に目を向けた試験を南アフリカでおこなっているとのこと。
爆弾の探知と言えば、もっぱら活躍してきたのはイヌ。東京大学の研究チームが昨年 7 月に発表した研究結果によると、鼻が長いゾウは、その嗅覚受容体も特に多いことが明らかになっている。ゾウは臭いを感じ取る嗅覚受容体の遺伝子がイヌの約 2 倍あると報告されている。

同研究チームが、ゲノム (全遺伝情報) が解読され公開されている 13 種類の哺乳類の嗅覚受容体の遺伝子を調べたところ、これまで報告された中で最多だったラット (ネズミ) の嗅覚受容体遺伝子数が約 1,200 個であったのに対して、ゾウの場合はそれを大きく上回る約 2,000 個が確認されたとのこと。ちなみに他の動物での順位は以下、ラットに続き、ウシ、マウス、ウマ、イヌが多く、ヒトでは 396 個だったとしている。

今回、米陸軍で進められている研究過程では、3 頭の象を使った嗅覚テストが計 74 回おこなわれており、その内の 73 回は TNT の匂いを正確に嗅ぎ分けている。

軍用で動物を活用する例はこの他に、イルカやロバ、ブタ、ハト、ミツバチなどバラエティーに富んだ事例がある。

Associated Press 2015/03/11
Japan Science and Technology Agency(JST) 2014/07/23
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