2015年03月31日 12:47
兵士が携行するデバイスのハイテク電子装備化と、その統合化が進む中、最新のウェアラブル技術を投入したソリューションが、実戦配備に向けて開発が進められている。
この 21 世紀型ウォーファイターへ向けた、新たな装備の開発を手掛けるのは、英国を本拠とする BAE システムズ。同社ウェブサイト上には、「Broadsword (ブロードソード) 」と名付けられたその製品ファミリーが紹介されている。
スマート繊維 (e-textile) 技術を使った Spine (スパイン) は、兵士が着用するアーマー内部に着込むことができるもので、嵩張ることなく「ワイヤレス」であることに特徴を持つ。合計で 8 つのプラグインを持ち、電源供給やデータ送信のプラットフォームとして活用が可能。
兵士が車輌で移動する際には、Broadsword ファミリー製品でラインアップされている Seat Charger を使用することで、ワイヤレスで充電できるばかりでなく、電源状況を専用のスマートフォンアプリで監視することも可能となっている。Seat Charger の導入によって、長時間・長距離に渡るミッションでも対応できるとのこと。
また、同社が世界に先駆けて開発した降車歩兵向けのシースルー・ディスプレイを採用した戦闘状況認識用ヘッドアップディスプレイ (HUD: Head-Up Display) との連携も想定されている。「Q-Warrior」 と名付けられたヘルメット統合システムでは、搭載された透過性のディスプレイに 3D ホログラフィックイメージをオーバーレイさせ、敵・味方の最新情報が映し出される他、サーマルイメージングも可能にする。2014 年初頭の時点で Q-Warrior は、既に米軍特殊部隊によるシステム試験がおこなわれており、3 年後の実戦投入を目指している。