上陸作戦で強力な火力支援、105ミリ砲を備えた双胴船「タンクボート」コンセプト
アジア太平洋地域の国際海上防衛展示会、第 10 回 IMDEX Asia が 5 月 19 日 (火) から 21 日 (木) の会期で、シンガポールのチャンギ・エキシビション・センターで開催された。
North Sea Boats の屋号で展開するインドネシアの造船企業 PT Lundin 社が、新型 X-18 タンクボートのコンセプトを出展。X-18 は、全長 18 メートル超の双胴船 (catamaran, カタマラン) で、本体の後部にインフレータブルボートを取り付けて河川を移動し、海兵隊員やシールズ隊員といった武装要員、最大 20 名を運ぶことができるというもの。
X-18 は「タンクボート」の名前にある通り、見た目にも特徴的な主砲が搭載されている。このターレット部分についてはベルギーの CMI (Cockerill Maintenance & Ingénierie) Defense 社が手掛けるとのことで、ジャイロスタビライザーによって安定した 105mm 砲の他、7.62mm 機関銃から 30mm 軽機関砲までを備えることができる。
上陸用舟艇は、あらゆる作戦の中でも非常に困難な状況を強いられる。その為、X-18 では大きな火力を備えることで、上陸要員の負担を少しでも軽減させることが狙いとされる。また、敵からの攻撃に備え、乗員のエリアには 7.62mm 機関銃にも耐える設計の防弾設備が施されるという。
Popular Scinence によると、「タンクボートのコンセプト自体は、第二次大戦を含む 1930 年代に遡ることが出来る」とのこと。「当時は、ソビエトが装甲攻撃用のリバーボートとして開発した」とし、「黒海やバルト海での戦闘に備えていたが、戦いの陽の目を見る事が無かった」とのこと。また同サイトでは、「同様に米海軍でも装甲タレットを艇に搭載するコンセプトを試みたが、当時の艇が脆弱であったため搭載重量に耐え切らず、実現に至らなかった」ともしている。
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