ロシア連邦軍、将来個人戦闘装備システム「ラトニク」の初期生産バッチを受領開始
中央精密機械建造研究所(TSNIITOCHMASH)のドミトリー・セミゾロフ最高経営責任者(CEO)は将来個人戦闘装備システム「ラトニク」の初期生産バッチをロシア連邦軍が受領を開始したと明らかにした。セミゾロフ氏は「今年の生産バッチは確定しており、次回生産バッチに向けた準備を進めている。」と発言した。
「ラトニク」はロシア連邦軍が開発・生産を行っている「将来個人戦闘装備システム」である。日本を初め先進諸国の軍隊がこぞって開発を行っている「将来個人戦闘装備システム」に遅ればせながらもロシア連邦軍も導入し始めている。
将来個人用戦闘装備
http://report.militaryblog.jp/e342886.html
http://report.militaryblog.jp/e345667.html
「情報化・ネットワーク化」「射撃能力の向上」を目的としているが、この計画内にはロシア連邦の独自の気候(-50℃から+50℃)に対応し、防御性能の向上を図った戦闘服と軽量かつ対弾性のあるヘルメット・アーマーを合わせて導入するのも興味深いものである。
中央精密機械建造研究所(TSNIITOCHMASH)によれば「ラトニク」を構成する部品等はロシア連邦で設計・生産されたものであると述べている。これは東部ウクライナ問題発する欧米諸国の経済制裁に伴う部品供給の危うさを鑑みて、自国内で完結できる部品供給ルートを確立させたとも言える。
今後ロシア連邦軍は「ラートニク」を年間5万ユニットずつ取得する予定であるが、ロシア国防省の要請しだいでは7万ユニットを納入することも可能であるとしている。
Rostec 2015/05/25
Text: WT83 - FM201506
関連記事