映画「アメリカン・スナイパー」の脚本家が PTSD を題材とした新作映画で監督デビュー
アメリカのエンタメ系情報サイト:The Hollywood Reporter の記事によると、クリント・イーストウッド監督作品「アメリカン・スナイパー」で脚本を担当した俳優兼脚本家のジェイソン・ホール( Jason Hall )が、米映画会社ドリームワークスSKG( DreamWorks SKG )の新作映画で監督デビューすることが決った。脚本家として長編デビュー作品となった「アメリカン・スナイパー」は、第87回アカデミー賞脚色賞にノミネートされている。
American Sniper - Official Trailer 2 [HD] / Warner Bros. Pictures
ドリームワークスSKG は、米軍帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)やTBI(外傷性脳損傷)をテーマにした新作映画に取り掛かるため、同様の問題を扱った「アメリカン・スナイパー」で脚本を担当したジェイソン・ホールに監督として白羽の矢を立てた形となる。
映画は、ワシントン・ポスト紙の元記者:デビッド・フィンケル( David Finkel )著の「 Thank You for Your Service / 邦題:帰還兵はなぜ自殺するのか(亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)」を原作とし、既にジェイソン・ホールによって脚本は執筆済みとのこと。また、脚本化作業を補うために、同作の未発表原稿の権利をドリームワークスSKG が取得したようだ。
原作の「 Thank You for Your Service 」は、イラクとアフガニスタンへ従軍した兵士5人とその家族への取材がベースになっており、米国防総省自殺防止会議の調査報告内容と絡めながら、PTSD問題について深く掘り下げたノンフィクション作品である。2013年全米批評家協会賞の最終候補に選ばれるなど、米国各紙で絶賛されている。
尚、映画版では登場する兵士が3人に変更されるようだ。キャストや撮影時期などの詳細は、現時点で明らかにされていない。
Hollywood Reporter 2015/06/30
Text: 弓削島一樹 - FM201507
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