ニュージーランド国防軍 制式小銃をステアー AUG から LMT 製 AR-15 クローンに交替を発表

ミリタリーブログサポートチーム

2015年08月24日 11:38


New Zealand Defence Force Photo | Flickr - Photo Sharing!
現在小火器の交代を進めているニュージーランド国防軍は、新制式小銃についてアメリカのルイス・マシーン・アンド・ツールズ(LMT)社の製品に決定したと発表した。
2015年3月から6月にかけて行われたトライアルには、ベレッタNZ社、CZ社、コルト・カナダ社、FNハースタル社、ステアー社、XTEK社(シグ・サウアー社のオーストラリア代理店)、H&K社そしてLMT社の8社が参加していた。特殊部隊向けにM4カービンを採用していること、2012年にはLMT社のマークスマンライフル、DMRを導入していることなどが影響しているようだ。

現在使用中のブルパップ式小銃、ステアーAUGは200m以上での効果に問題がある。また、配備が開始された80年代よりも防弾ベストなどの装備が充実しており、ストックの長さが調整できないのは人間工学的に優れているとはいえない。クロアチアのVHS-2など近年のブルパップ式小銃は、伸縮ストックを装備している。

採用された小銃のスペックは公式には明らかにされていないが「The Firearm Blog」に寄せられた国防軍関係者からの情報提供によれば、テストは16インチ・18インチ銃身の双方で行われ、採用されたのは銃身長16インチの「CQB16ODGB」であるとのことだ。


Photo: CQB16ODGB / Lewis Machine & Tool Company
ニュージーランド国防軍は数々の戦争に参加、近年は停戦監視団としても活躍している。こうした派遣組の間ではブルパップ式に対する不満が高まっていたようで、国防軍第一広報官のロン・マーク氏も「我が兵士達はついに実戦で鍛えられた小銃を手に入れることができる。報告書を見て、L1A1以来の傑作小銃になることを改めて確信した」と従来型の形状の小銃を歓迎するコメントを出している。

過去にはマレーシア軍がブルパップ式から従来型のライフルに変更、現在はフランス軍がFAMASからの変更を計画している。未だブルパップ式を使用している旧宗主国・イギリスの調達計画にも影響を与えそうだ。

ソース:Individual Weapon Replacement [Ministry of Defence NZ]
NZ Army - Weapon Replacement and Upgrade Programme
New Zealand Army Selects LMT To Replace Steyr AUG - The Firearm Blog

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201508
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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