2015年08月27日 13:22
ウィスコンシン州に拠点を置く Oshkosh Defense, LLC は、米陸軍 TACOM LCMC (Tank Automotive and Armaments Command Life Cycle Management Command) から「統合軽戦術車両 (JLTV: Joint Light Tactical Vehicle) 」の製造契約、67 億ドル (=約 8,040 億円) の獲得を発表した。契約には低率初期生産ならびに量産を含めたもので、およそ 17,000 輌のデリバリーと保守管理が含まれたものとなっている。2018 年にもその第一陣が陸軍に送り込まれる予定。
Photo: Oshkosh L-ATV
JLTV は、「ハンヴィー (HMMWV: High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle) 」の名で知られる、米軍で最もポピュラーな車両の陳腐化に伴うリプレイス案件。コンペには、軍事企業世界最大手のロッキード・マーティン社とハンビーの製造元である AM ゼネラル社が参加していたが、オシュコシュ・ディフェンス社の提案した「L-ATV (Light Combat Tactical) 」がこれらを打ち破り契約に漕ぎ着けている。なお、これら競合三社からは 14 ヶ月以上に渡るコンペ期間中に延べ 22 の試作車両が提出されている。
JLTV は、最終的に総額 300 億ドル (=約 3 兆 6,000 億円) 以上の予算が投じられる、近年の米陸軍関連で最大規模の契約案件。陸軍向けに 50,000 輌の他、海兵隊向けにも予定されており、こちらは 5,500 輌の製造が予定されている。
オシュコシュ社の L-ATV は、尚ハンビーに比べて 3 倍ほどの重量があるものの、オフロードでの走行速度は 70% も向上が図られている他、燃料オプション実装により広範囲での作戦に対応可能であることや、電源供給、装甲性能の向上も図られているとのこと。