チェチェン大統領、秘密裏に「最高の戦士」をシリアへ派遣。ダーイッシュ (IS) 内部へ潜入し情報取得に言及
ロシア連邦国営テレビ局 チャンネル1はロシア連邦 チェチェン共和国の特殊部隊を取材した際に同共和国の最高指導者 ラムザン・カディロフ大統領にインタビューを行った。このインタビューの中で、チェチェン共和国の“最高の戦士”がシリアに秘密裏に派遣されたと発言した。
Ramzan Akhmadovich Kadyrov (Рамза́н Ахма́дович Кады́ров) / Wikipedia commons
カディロフ大統領曰く、チェチェンの情報機関員がISIS(イラク・シャームのイスラム国)の戦闘員として扮し、ISIS内部に潜入し情報取得を行っていると答えてる。チャンネル1の記者は「ロシアにおける空爆の成功の影で、自らの生活を犠牲にしている人」と紹介している。
この発言に対し、ドミトリイ・ペスコフ大統領報道官はカディロフ大統領の発言に対する確認を拒否すると記者団に語っており、ロシア指導部とカディロフ大統領の認識の差が剥離していることを明確に示した事例とも言える。
現在ロシア連邦軍はシリア内戦においてシリア政府軍を支援し、反政府勢力及びISILに空爆作戦を行っているだけであり、地上部隊を派遣していることは認めていない。地上部隊はシリアのフメイミム空軍基地の警護についているに過ぎないとしているが、シリア政府軍の戦闘訓練や最前線における戦闘行為疑惑が浮上しており、このカディロフ大統領の発言の火消しに躍起になっていると言える。
なおカディロフ大統領は、昨年に自身の子飼いの部隊をシリアに派兵したいことを発言しており、今回のISIL騒乱においてチェチェン主導の作戦行動を取ろうと考えているようではある。
Russia-1 TV Channel 2016/02
チェチェン大統領、シリアへの歩兵の派兵許可を乞う / Sputnik
Text: WT83 - FM201602
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