豪陸軍、リーパー・ウェポン・サポート (Reaper) システム導入に当たって評価試験を実施

ミリタリーブログサポートチーム

2016年05月08日 00:16

オーストラリア陸軍司令部が公式 YouTube チャンネルで、機関銃など兵士が携行する火器の重量負荷を軽減させ、その射撃精度の向上を目指す新たなクレーン式システム導入に関する映像を公開した。

5 月 5 日、オーストラリア全土から、首都キャンベラ近郊のマジュラ訓練場に兵士が集まりアドバンスド・アキュラシー・ソリューションズ社 (AAS: Advanced Accuracy Solutions LLC) 製の「リーパー・ウェポン・サポート (Reaper Weapon Support) システム」を使った射撃訓練がおこなわれた。
米国アイダホ州を本拠とする AAS 社は 2014 年に創設された新興企業。その創設には 3 名の退役軍人と法執行機関特殊作戦スナイパーが携わっており、合わせて 60 年の現場経験を結集させて、リーパー システムを開発している。


Photo: Reaper Weapon Support system / AAS
リーパー システムの重量は 1.85 キログラム。開発にはオーストラリア国防軍向け迷彩戦闘服 (AMCU: Australian Multicam Camouflage Uniform) の製造・供給を手掛けるオーストラリアン・ディフェンス・アパレル (ADA: Australian Defence Apparel) 社が携わり、各国特殊部隊で愛用されているバックパックメーカーである米国のミステリーランチ (Mystery Ranch) がリーパー システムのアタッチメント部分の全てを手掛けている。

独自に構築した特許技術を通じて、アサルトライフルから M240 機関銃、50 口径のスナイパーライフルまで幅広く対応し、射手のあらゆる姿勢において精度の高い射撃をもたらすことが可能とのこと。開発には創業以前を含めて延べ 5 年の歳月が投じられており、その内の最後の 3 年では入念なフィールドテストがおこなわれている。

当初このシステムは、ヘリコプターやボートなど、射撃をおこなうに当たってプラットフォームの不安定な状況下を想定したデザインとなっており、同社ではこうした状況の中での絶大な効果に自信を見せている。

なお陸軍では、この新たなリーパー システムを向こう 6 ヶ月間に渡って前線の歩兵大隊によって評価試験に供するとしている。
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