2016年05月10日 15:30
映像からの判断では、インストラクターが携行しているライフルは、ユーゴスラビア製ツァスタバ M70 や、土地柄を考慮してイラク製 TABUK、または AKM クローンが考えられる。また、Aimpoint 製 M68 と EOTech 製ブースターとの組み合わせや、MFT (Mission First Tactical) 製ストック BMS (BATTLELINK Minimalist Stock) と、レールの取り付けによってタクティカルライト、フォアグリップの装着が確認できる他、マグプル製 AK 用 PMAG の使用も興味深いところ。
Photo: Capture screen
また映像内には、クリプテック (Kryptek) の迷彩を使った戦闘服に身を包む兵士の姿が記録されている。本映像を紹介している海外の軍事情報サイトの中には、「クリプテックの迷彩戦闘服が実戦で使われている様子を見るのは初めてだ」とコメントを寄せているところもある。
2016 年 4 月にキルクーク (Kirkuk) 州のバシル (Bashir) 村近郊で撮影されたとされる本稿冒頭の映像は、タクティカル訓練や警備などの事業を展開するイタリア企業 AP TAC が投稿。その創設者で最高業務執行責任者 (COO) のアレックス・ピネスキ (Alex Pineschi) 氏は、イタリア陸軍での軍務経験を持つ人物。国内でのカウンターテロ、セキュリティーオペレーションにおいてチームリーダーとして従事した経歴を持つ他、自身の経験を積み重ねる為に米国での武者修行もおこなっている。
そして、ペシュメルガにボランティアで帯同し、イラク北部に蔓延るダーイッシュ (Daesh, IS, Islamic State, ISIS, ISIL) との戦いに参加。2015 年 3 月にキルクークでおこなわれた攻撃作戦の中で、あるエリート部隊に従軍したことを機にペシュメルガ内に新たな特殊部隊、タスクフォース・ブラック (Task Force Black) として知られる「ヘザ・ラシャカ (Heza Rashaka) 」の創設と、部隊の運用によるダーイッシュ支配からの解放に貢献しているとのこと。
Photo: via Heza Rashakay Kirkuk