英陸軍特殊部隊 SAS、ダーイッシュ (IS) 急襲作戦に新アイテム「ウィングスーツ」を近く実戦投入か

ミリタリーブログサポートチーム

2016年05月17日 18:46


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英陸軍特殊部隊 SAS (Special Air Service) が、ダーイッシュ (Daesh, IS, Islamic State, ISIS, ISIL) の支配が及ぶ地域へ襲撃を仕掛けるに当たり、人知れず遠く離れた上空からアプローチすることを目的として、新アイテム「ウィングスーツ (wing suits) 」の手配をおこない試験を重ねている。近くテロリスト急襲作戦で実用されることが、英タブロイド紙ミラーによって報じられた。

ウィングスーツを身に着けた SAS 隊員は輸送機によって上空を移動。最大 30 マイル (=約 48 キロメートル) 離れたポイントから降下する。素早く静かに目標地点に目掛けて滑空し、地上 200 フィート (=約 60 メートル) という低高度でパラシュートを開傘。着地後 9 秒以内に攻撃開始ができるとのこと。
参考映像:
なおウィングスーツを使った自然落下での移動距離は、18 マイル (=約 29 キロメートル) ほどで世界記録となっていることから、今回の一報については小型のターボエンジンなど推進力を持つ装置の取り付けが考えられる。

背景には、連合軍の攻勢が強まる中でダーイッシュ戦闘員がヘリコプターを使った急襲 (air-assault) 作戦に対してナーバスとなっている現状があり、ちょっとした異変を察知して難を逃れるケースが多くなっていることが挙げられている。

従来より離れた地点から静粛・迅速に襲撃を仕掛けることのできるウィングスーツを使った方法だが、一方でデメリットしてはそのスタイル故に重装備で臨むことが出来ない点が挙げられている。その為、「短期決戦型」の作戦が採られると考えられる。
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