アイウェアが最新 HUD に早変わり、米軍「HD Glass」プロトタイプは第 2 フェーズへ
米特殊作戦司令部 (USSOCOM) は、未来の戦場における自国部隊の優位性を確保するにあたり、最先端テクノロジーを投入したウェアラブル製品の開発を模索している。
国防総省の即応技術局 (RRTO: Rapid Reaction Technology Office) と陸軍通信電子研究開発司令部 (CERDEC: Communications-Electronics Research, Development and Engineering Center) 隷下の暗視電子センサ監部 (NVESD: Night Vision and Electronic Sensors Directorate) が、スポンサーとなって開発に取り組んでいる「HD Glass」は、兵士が普段着用しているバリスティック・アイウェアの上から取り付けて使用する HUD となっている。
そのディスプレイはセンサー類一式との統合が図られている他、連続装用に適した軽量コンパクトな設計とすることで昼夜を問わず利用できる。また、アンドロイド OS を含めた各種のコンピュータープラットフォームに対応し、拡張現実 (AR) のオーバーレイを使って、兵士にとって必要な情報を、視線を反らす事無く提供が可能となる。
今年 4 月には、プロトタイプを使った第 1 フェーズを完了しており、運用のフィット感と機能面でのパフォーマンスを示している。そして続く第 2 フェーズは、2016 年 9 月に設定されており、ここでは特殊作戦司令部と陸軍をユーザーとして、汎用性の高い拡張現実インターフェースを提供するといった評価試験の実施が予定されている。
HD グラスの主な利点は以下の通り
・シンプルで直感的なフォーマットであり、高輝度・高解像度の HUD
・AR オーバーレイでも広い視野を確保
・多彩なデザイン
・SOCOM の状況認識装置や、戦術アサルトキット、陸軍のネット・ウォーリア スマートフォンとの統合性
・ターゲット識別能力、友軍追跡機能、ナビゲート機能
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