「料理の鉄人」軍属料理人の年間優秀者を決める第42回年次軍事料理競技訓練イベント(MCACTE)が開催

ミリタリーブログサポートチーム

2017年03月13日 15:07


Photo by Petty Officer 2nd Class Nate Littlejohn
軍属シェフ(Armed Forces Chef)が腕を振るう、第42回 年次軍事料理競技訓練イベント(MCACTE: Military Culinary Arts Competitive Training Event)が、米バージニア州フォート・リー陸軍基地の統合料理訓練センター(JCTC: Joint Culinary Training Center)において、3月3日から9日の会期でおこなわれた。
MCACTEは、北米最大の軍属料理の競技会として知られ、1973年以来、「湾岸戦争」勃発の1991年と、「イラクの自由作戦」がおこなわれた2003年を除き、毎年開催されている恒例のイベント。

全ての競技参加者に卓越した料理とプロ意識を高める機会を提供するもので、最新の調理能力をはじめ、実用性や、栄養、技量、経済性、提案、創造性およびコンセプトの教義に対する特別な注意と共に、調理におけるプロ育成を促進するというもの。

この競技会は、米国料理連盟(ACF: American Culinary Federation)によって正式認可されており、世界中に展開している米軍のあらゆる支部から寄せ集められた「ミリタリー・シェフ(Military Chefs)」の才能溢れる「作品」が紹介される。

Photo Credit: Visual Information Specialist Stefanie Antosh
今年の開催では米軍(沿岸警備隊)を中心に、フランス、ドイツ、イギリスなど海外を含めて総勢25チーム、240名におよぶ腕利きのシェフが参戦している。

自身も軍料理人としてトップに名を連ねた経験を持つ、陸軍シェフのウォード(J.D. Ward)3等兵曹長によると、「なぜイベントがとても名声あるのか?その理由の一部は、タイトルにあります」「もちろん、王座のタイトルを奪取することはとても難しいことです。そして勝利の栄冠に輝いた人は、今後12ヶ月に渡ってその年の "ベストシェフ" としてその名が刻まれます」と語っている。

Military Culinary Arts Competitive Training Event
用意されるチャレンジの一部は、参加者に知らされていない「ミステリーバスケット」なる設定がある。参加者は、米国料理連盟のルールに則ったバスケットを受け取り、4時間の調理時間が始まる前にメニューを準備する時間を得る。今年設定されたバスケットの中身は以下の通り。

・ニジマス
・子牛のアバラ肉
・牛の尾
・スモークされた七面鳥の頸(くび)肉
・缶詰のアンチョビ(塩漬 or オリーブ漬されたカタクチイワシ)
・ブラック・チョコレート(ビター)
・チレ・アンチョ(メキシコ唐辛子)
・チーズ(ルブロション)
・ヒマワリの種
・グースベリー(セイヨウスグリの果実)
・スイカ
・カーシャ(粥の一種)
・ロブスター・マッシュルーム
・ランプ(肉)
・ゴールデン・ビーツ
・ダイオウ

数千人の観衆の前でおこなわれたメダル授与式において、金メダル36個、銀メダル166個、銅メダル159個が贈られている。
関連記事