チェコ国防省が国際派兵する特殊部隊に向けて米デザートテック社のHTIスナイパーライフルを購入

ミリタリーブログサポートチーム

2017年03月21日 18:36


Screen shot from Desert Tech LLC
英国の国際軍事情報企業IHSジェーンズは、チェコ国防省が、軍特殊部隊の海外展開における運用を見据えて、米ユタ州ウェストバレーシティに本社を置くデザートテック社(Desert Tech LLC)との間で、HTI(Hard Target Interdiction)スナイパーライフルの調達契約を交わしたことを報じた。
ジェーンズによるこの一報は、昨年11月末にチェコの地元経済紙が報じたものとほぼ同じ内容となっており、国防省の示した契約額は7,500万クローネ(=約3.4億円)で、バレル、ボルト、マガジンなど.375 CTと.50 BMG弾に対応するコンバージョンキットを含めた30セットの調達が取り決められている。

また、契約の中にはこの他、予備バレル×120セット、予備弾薬×21,000発、バイポッド、マウント類、ケースなども含まれるという。

デザートテック社のHTIは、僅か60秒ほどで.375 CT、.408 CT、.416 Barrett、.50 BMGへの取り換えを可能とする、マルチキャリバー式のブルパップ型ボルトアクション・スナイパーライフル。

HTI Sniper Rifle Overview 2000 + yards - Shortest hard target sniper

2,000ヤード(=約1,800メートル)以上の長距離射撃に特化しながらも、ブルパップの特性を活かしたコンパクト設計のお陰で、ライバルであるバレット社のM107と比べても、12インチ(=約30センチメートル)のショート化を実現し、クラス最コンパクトモデルを自負している。

またこのショート化に伴って、バレット製品が32ポンド(=約14.5キログラム)であるのに対し、20ポンド(=約9キログラム)ほどに軽量化も図られている。

これら軽量コンパクト化の実現によって、荒廃した市街地などの入り組んだ場所でも携行を容易とし、その運用範囲の可能性を広げることに寄与している。
関連記事