米陸軍が多領域戦場での負傷者救護を目的にCH-47のようなドローンの利用を計画

ミリタリーブログサポートチーム

2017年03月24日 18:53


Photo Credit: U.S. Army
2017年1月、米陸軍医療研究・軍需品司令部(USAMRMC: U.S. Army Medical Research and Materiel Command)のあるメリーランド州フォート・デトリックで、「多領域戦場(マルチ・ドメイン・バトルフィールド)」環境下での負傷者救護をテーマとした会議がおこなわれた。

Image: Army Capabilities Integration Center (ARCIC)
多領域戦場とは、陸・海・空・宇宙・サイバースペースと、文字通りのマルチドメインに跨って展開する統合部隊の作戦。将来的には、指揮官が、モビリティ(機動能力)またはリソース(資源)の制約された環境の中で、無人機システムを「フォース・マルチプライヤー(戦力多重増強要員)」として取り入れる計画となっている。

陸軍が発表した資料の中で、CH-47チヌークの外観にそっくりなドローンが紹介されていた。「DP14 Hawk」と名付けれらたこのミニ・デュアルローターは、製造元のドラゴンフライ・ピクチャーズ社(DPI: Dragonfly Pictures Inc.)によると、全長6フィート(=約183センチメートル)超×全幅20インチ(=約51センチメートル)を有した23立方フィート(=約651リットル)の荷室容積を持ち、そのペイロードは430ポンド(=約195キログラム)となっている。


Photo from Dragonfly Pictures Inc.
430ポンドの最大荷重状態では2.4時間、また、その4分の1以下となる100ポンド(=約45キログラム)の荷重域では4.3時間の飛行を可能とし、巡航速度はおよそ時速82マイル(=時速132キロメートル)。最大で時速46マイル(=約時速74キロメートル)の横風の中でも飛ぶことができるという。

DP14ホークは、搭載されたレーザー画像検出と測距(LIDAR)、または3Dレーザースキャニングおよび先進のアルゴリズムを使用することで、複雑且つ制限された環境の中においても、経路計画、コース修正、知覚、障害物回避、着陸地選定といった自己ナビゲートを可能としている。

これら最先端の機能によって、飛行条件や地形の変化に対して動的に適応し、その見通し外を地形追随する中で、賢明な自律型飛行を実現しているという。
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