米海兵隊の全隊員に「改良型戦闘ヘルメット(ECH)」が支給へ
Photo By: Jim Katzaman U.S. Marine Corps
This photo is for illustration purposes only.
米海兵隊システム司令部(MCSC: Marine Corps Systems Command)は9日、「改良型戦闘ヘルメット(ECH: Enhanced Combat Helmet)」の調達について、供給元であるジェンテックス社(Gentex Corporation)との間で、5,100万ドル(=約56億円)の契約を交わしたことを明かした。この契約によって、全ての海兵隊員に対してECHが行き渡ることになる。
契約は5年間に渡り、提起された予算内で必要な分を必要な時に納入する「ID/IQ(Indefinite Delivery / Indefinite Quantity)」方式でおこなわれる。
関連記事:
⇒
米化学大手 3M、米政府から 11 万個超の戦闘ヘルメット ECH を受注
現在までに海兵隊員はECHを含め、「軽量ヘルメット(LWH: Lightweight Helmet)」「先進戦闘ヘルメット(ACH: Advanced Combat Helmet)」と合計3種類の戦闘ヘルメットが支給されている。ECHについては2014年以降、ディプロイメント時に限って支給されてきたが、今回の契約を機に訓練時での利用も可能となる。また今後についても、一本化の方向で兵站面での効率化が図られる。
ECHはこれまでスタンダードであったACHと比べて、重量こそほぼ同じながらも、防護力の向上が図られており、ライフル弾や猛烈な速度で飛翔する破片などから隊員の頭部を守ることができる。その防護能力は、広く米軍で使われてきたどのヘルメットをも凌駕するものであり、陸軍・海軍でも利用されている。
関連記事