2017年10月12日 13:40
米陸軍と同国の名門・マサチューセッツ工科大学(MIT: Massachusetts Institute of Technology)による研究チームが、高性能で丈夫な高分子材料の耐久性をより良く試験するため、ユニークな実験装置を開発。これにより、高速の飛翔体によって発生する突発的な衝撃にも耐え、それを跳ね返す特性を見い出している。
Photo Credit: U.S. Army illustration
今回のレポートでスポットライトが当てられているのは「ポリウレタン尿素(PUU: PolyUrethane Urea)」を使った合成ラバー。この新たな合成ゴムは、「超弾性」の特性を示し、100万分の1秒未満という僅かな時間でその厚さを半分に変形させ、衝突後に飛翔体をバウンスさせる。
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ポリウレタン尿素を使った合成ゴムでは、比較的高い歪み率でも跳ね返していたのに対して、その他の素材では、微小な飛翔体はあえなく貫通しており、跳ね返すに至ることは無かったようだ。また研究チームは、「材料の分子組成を変えることによって、侵入深度は更に50%減少した」としている。
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