2017年11月17日 18:56
クロアチア軍では90年代より旧ユーゴスラビア製のZastava M70やカラシニコフ系の小銃を使用していた。しかし、それらの老朽化にともない新小銃の開発が進められ、2000年代に入ると、HSプロダクト社はクロアチア軍の支援のもと、ブルパップ型のVHS(多機能アサルトライフル)を開発した。
Photo from Sunrock
参考映像:hs produkt vhs 2口径はクロアチアのNATO加盟に合わせ、5.56×45㎜となり、幾度となく改良を加えられクロアチア軍の制式採用小銃となった。標準バージョンはVHS-D1、ショートバージョンはVHS-K1と呼ばれる。2015年には、更に改良されたVHS-2がクロアチア軍に納入された。
Photo from HS-Produkt
Photo from Sunrock
VHSはフランス軍のFAMASに形状が似ているためか、HSプロダクト社のフランス国内の輸入代理社であるサンロック社により、フランス軍向けの「VHS-F2 ONCILLE」として、フランス軍次期制式採用小銃のトライアルに提出された。結果として、HK416Fが採用されたものの、VHS-F2は上位5位に入った。また、唯一のブルパップ型の候補銃だった。
Photo from Sunrock
VHS-F2はブルパップ型のため全長は短いが銃身は長く保たれており、狭い空間でも扱いやすく、中距離射撃でも命中精度が高い。
Screenshot from RETEX MAG
キャリングハンドル上部はレールとなっており、レールの前後には折り畳み式のアイアンサイトが設置されている。サイト調整については、フォアサイトは1クリックすれば着弾点を100m先で1.5m上下に移動させられ、リアサイトの場合は1.3m左右に移動させられる。
Screenshot from RETEX MAG
銃身はNATO標準の通常弾、曳光弾、空砲弾が撃てるような造りとなっており、VHS-F2の銃身・フラッシュハイダーは仏軍が多用するライフルグレネードに対応している。また、バヨネットを取り付けられる設計にもなっており、イタリアのエクストレマ・ラティオ社のバヨネットがラインナップされている。ただし、バヨネットとグレネードランチャー(VHS-BG)を同時に取り付けることはできない。
Photo from HS-Produkt