米海兵隊スカウトスナイパー教官が教える「カモフラージュ」解説映像

ミリタリーブログサポートチーム

2017年11月29日 12:33

アメリカ海兵隊スカウトスナイパーのカモフラージュ技術を紹介する動画が公開された。
動画では教官が下記のことを解説している。


A screenshot from DVIDS


A screenshot from DVIDS
・顔にカモフラージュペイントを塗る際は、窪んだ部位に明るい色を、膨らんだ部位に暗い色を塗る。
・潜伏地点の植生と同じ植物を切り取って身に付ける。
・植物を切った形跡で見つかることを防ぐため、潜伏地点ではなく、離れた場所で植物を切り取る。
・銃に偽装素材や植物を取り付ける際、排莢や装填、セレクターなど、銃の作動や操作が妨げ無いようにする。
・銃の作動や操作により、偽装素材や植物が動かないよう取り付ける。
・シューティンググラスや金属部品など、光が反射しないよう注意する。
・ヘルメットの形状など、人間の輪郭を消す。
・背景に溶け込める色や形に偽装する。

以上のアドバイスが動画では述べられているが、カモフラージュ技術で意識するべき要点は基本的に9つあり、下記のとおりである。

A screenshot from DVIDS
①色:周囲の環境の色に合わせた偽装をする。
②形:人間の輪郭を消す。周囲の植物の葉などの形と大きく異なる偽装素材は使用しない。
③動き:周囲の色に溶け込んでいても、動くことで目立ってしまう。動く際は注意が必要。
④陰:物陰に入ることができれば目立たないうえ、日光などで影ができることを防げる。
⑤反射:レンズや金属など、光が反射する物に注意。反射光は非常に目立つ。
⑥光:物陰や暗闇などに潜んでいても、ライトを使うと見つかるリスクが高い。ライトの誤点灯やタバコに注意。
⑦音:視覚的に完ぺきな偽装をしていても、不用意に音を立てると危険。金属部品の当たる音や、無線通信などに注意。
⑧臭い:周囲に存在しない臭いで存在がバレる恐れがある。香水やオナラ、食料などに注意。
⑨跡:足跡、植物の不自然な変形、落とし物など、存在を示す形跡に注意。

以上の点に注意することで、より効果の高いカモフラージュを施すことが可能となる。
カモフラージュ効果が高ければ、敵に見つかる可能性は低くなり、命を危険にさらす可能性も低くなる。

Text: ムッシュ・コナギ - FM201712
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