HARRISの新型ハンディ無線機「AN/PRC-163」の米軍向けバージョンが公開

ミリタリーブログサポートチーム

2018年03月29日 15:28

HARRRIS社の米軍用新型ハンディ無線機である「AN/PRC-163」が、アラバマ州ハンツビルで開催されたAUSAグローバル・フォース・シンポジウムにて展示された。最大の特徴はデュアルバンド対応(同時に2つの周波数で交信が可能)で、1台で既存機種2台分の運用が可能になる。

Screenshot from Harris Corporation YouTube Channel
対応する周波数帯はローVHF、VHF、UHF、MUOS A(SATCOM)、UHF SATCOM、SBTWとなっており、これらほとんどの各周波数帯において音声だけでなくデータ通信も可能となっている。出力は最大5W(SATCOMは10W)。

Photo from Harris Corporation
ダブルハイトディスプレイを採用した操作部は各種情報の一括表示が可能。既存モデルから引き継がれたインターフェイスは操作系の統一のみならず慣熟期間の短縮にも貢献するという。

Photo from Harris Corporation
もう1つの特徴として将来的に新たな機能を拡張できる専用スロットを装備。例えばフルモーションビデオデータの送受信機能などを現場レベルで新たな機能やアプリケーションを追加することが可能となっている。また、USB2.0ポートはもちろんMUOS(A)を経由したOSのオンラインアップグレードも可能、さらにAndroidスマホを始めとした各種デバイスとの接続にも対応しているという。サイズは15.24H×7.62W×5.08Dcmで重さは1.13kg。
「VHF/UHF、そしてSATCOMにも対応した音声+データ通信が可能なデュアルバンドのハンディ機」という現状考えられる限り「全部盛り」の高性能ラジオシステムといえるだろう。

HARRIS社の商品ページ
HARRIS AN/PRC-163 ARMY RADIO

Text: 乾宗一郎 - FM201804
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