パラグアイの警察署武器庫からFAL×44挺がレプリカとすり替えられて紛失。更に90挺の小火器も行方不明
パラグアイの警察署で、本来は厳重に管理されているはずの武器庫から数ダースの自動小銃『FAL』が無くなり、プラスチックと木で出来た模造銃にすり替えられていたことが分かった。このレプリカ銃については、一部メディアでは「エアソフト」として紹介しているところもある。
事件の舞台はセントラル県カピアタの警察署。1年ほど前からブラックマーケット(闇市場)でFALが流通していることを不審に思った警察が調査を始めたところ発覚。
多くのメディアでは「42挺の行方が分からない」として報じている。一方、所轄官庁のトップであるファン・ヴィジャマジョール(Juan Ernesto Villamayor)内務大臣は公式Twitterの中で、「深刻な犯罪行為だ」とした上で、「マリオ・ベニテス(Mario Abdo Benitez)大統領に対して44挺のロングガンが警察署内で行方不明となったことを報告した」と綴っており、その数量が合致していないことが分かる。
また同大臣のTwitterでは「調査は更に深く掘り下げておこなっている。今年1月から7月に掛けて、この他にも90挺におよぶ小火器の行方が分からない」と続いており、事態の広がりを示唆すると同時に、現地の情報が錯綜している状況を明るみにしている。
なお、署長に事情聴取をおこなったところ、1月に武器庫のチェック自体は実施しているものの、それほど注意深く検査していなかったことようだ。この所長の事件との関与自体は不明だが、現地メディアは「今回の事件発覚の直後に役職を解任された」と報じている。
パラグアイでは以前よりブラジルへの銃の密輸ルートが問題となっている。そうした背景からも、今回の事件で行方が分からなくなったFALの内幾つかはブラジルへ渡ったものとみられる。またその一方で、アルゼンチンへ流れたとも見られ、調査が続けられている。
Source:
Roban 42 fusiles de la Policía
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