米陸軍がM4/M249のリプレイスを図る『次世代分隊火器(NGSW)』の試作機会通知草案を発出

ミリタリーブログサポートチーム

2018年10月05日 12:46


U.S. Army photo by Staff Sgt. Adam Mancini/Released
This photo is for illustrative purposes only.
米陸軍契約司令部が『次世代分隊火器(NGSW: Next Generation Squad Weapons)』の試作機会通知(PON: Prototype Opportunity Notice)草案を発出した。
草案は次世代を担う「ライフル(NGSW-R)」と「分隊支援火器(NGSW-AR)」の取得を企図したもので、NGSW-Rでは「M4/M4A1カービン」を、NGSW-ARでは旅団戦闘チーム内における「M249 SAW」からのリプレイスを図る計画となっている。

それぞれの試作品に関する取引別契約書(OTAs: Other Transaction Agreements)の履行期限は、最大で27ケ月と見積もられ、OTAの完了後は、連邦取得規制(FAR: Federal Acquisition Regulation)に基づき、以降の生産契約が独占的に交わさる流れとなっている。
今年6月末時点でOTAにノミネートされ、次世代分隊自動小銃(NGSAR: Next Generation Squad Automatic Rifle)実証機の製造・開発を担う6候補は以下の通り。

〇AAIコーポレーション・テキストロン・システムズ
〇FNアメリカ(デザイン1)
〇FNアメリカ(デザイン2)
〇ゼネラルダイナミクスOTS
〇PCPタクティカル
〇シグ・サワー
加えて政府側はフォートベニングを皮切りに、全米各地で開催されたインダストリーデイを通じて広く市場調査を実施。数十社の担当者が出席したと明かしている。

NGSW-Rとは「6.8mm」弾薬を使用する試作ライフルであり、スリング、フラッシュハイダー、サプレッサー、クリーニングキット、フラッシュハイダー/サプレッサー取り外し用ツールの他、評価目的で必要とする最低210発分の弾薬を装填するのに必要な複数の弾倉が要求されている。

一方のNGSW-ARも同じく6.8mm弾薬を使用する試作オートマチック・ライフルであり、NGSW-Rと同じく各種のパーツ類に加えて、バイポッドと評価目的で必要とする最低210発分の弾薬にはドラムマガジンの要求も盛り込まれている。

なお、OTA契約について政府は、NGSWの試作品に向けて最大3種の契約を交わすとしている。また、各試作品に対してNGSW-R×50挺、NGSW-AR×50挺と85万発の弾薬をはじめ、予備部品、検証用のバレルなどを必要とし、最大27ケ月の実証期間が設定されている。

政府側は提示している全ての質問に対して、2018年12月7日までに陸軍契約司令部まで回答を寄せるよう要求している。
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