アフガニスタンで発生した内部攻撃により、米州兵として参加した『現職市長』が戦死
ユタ州兵は5日、公式フェイスブックを通じて、3日(土)にアフガニスタンの首都カブールで発生した「インサイダー攻撃(insider attack)」により、統合部隊司令部(JFHQ: Joint Force Headquarter)付きの軍事情報将校、『ブレント・テイラー(Brent R. Taylor)』少佐(39歳)の死亡が確認されたと発表した。
地元紙によると、テイラー少佐はユタ州ウィーバー郡ノース・オグデンの『現職市長』だったことが分かり、英語圏を中心に国内外の紙面を賑わしている。
テイラー少佐は、アフガニスタンにおける「自由の番人作戦(Operation Freedom Sentinel)」で特殊作戦統合タスクフォースの要員として従事していた。
容疑者はアフガニスタン治安部隊(ANSF)のメンバーで、単独犯とみられており、手にしていた小火器を発砲。別のアフガニスタン部隊により殺害されたと報じられている。詳細については現在も調査が進められている。
テイラー氏が軍に入隊したのは2003年。地元のブリガムヤング大学で予備役将校訓練課程(ROTC: Reserve Officer Training Corp)を修め、2006年に少尉として情報部隊に配属されている。
海外派兵は今回を含めてこれまでに4度経験しており、イラクとアフガニスタンがそれぞれ2度となっている。
2006年と2007年には「イラクの自由作戦(OIF: Operation Iraqi Freedom)」に従事し、「名誉負傷章(パープルハート)」と、英雄的で名誉ある活動とその成果を称えて「青銅星章(ブロンズスター)」が贈られている。
また、2012年にはアフガニスタン「不朽の自由作戦(OEF: Operation Enduring Freedom)」に参加。そして今回、2018年にも再びアフガニスタンの地を踏み、国境警察部隊に対する「戦闘アドバイザー」として携わっていた。
Photo from Utah National Guard
政治家としては2013年に、住民17,000名を抱えるノース・オグデンの市長に就任している。また家庭では良き父であり、妻と幼子を含む7名の子宝に恵まれた。
志半ばで死去したテイラー氏を悼み、残された家族に向けたクラウドファンディングが現在立ちあげられている。
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