救出実績1万名以上。イスラエル空軍の精鋭救難部隊『ユニット669』が国際演習「スカイエンジェルス」を初主催

ミリタリーブログサポートチーム

2018年11月27日 15:29

イスラエル空軍の精鋭救難部隊「ユニット669」が、イスラエル初の国際的な救難演習を主催した。
演習は「スカイエンジェルス(Sky Angels)」と名付けられ、11月4日から15日にかけて、パルマヒム空軍基地を拠点に、イスラエル北部や南部で実施。アメリカ、カナダ、イタリア、オランダ、クロアチア、チェコの救難部隊が参加している。墜落パイロットの救出から多数負傷者事態の想定、砂漠・森林・市街地・渓谷における救助の想定といった訓練がおこなわれている。
今回の演習では、異なる言語や考えを持つ部隊が集まったことで、訓練内容を多面的に検討することができ、各部隊で互いに理解が深まるなど、有意義な機会となった。また、NATO軍に所属する部隊が参加していたことで、NATO式のサーチ&レスキュー手順を学べたことはユニット669にとって大きな収穫であったようだ。

ユニット669は、1974年に創設され、戦闘医療、空挺、潜水、テロ対策、ラペリング、悪条件下の救難、ナビゲーションなどに長けたレスキュー部隊である。もともとは墜落したパイロットを救出するための部隊であったが、現在は負傷したり孤立した特殊部隊要員を救出する任務も担っている。365日24時間、常に出動可能な態勢であり、今回のスカイエンジェルス演習の最中も、ガザ南部でテロ組織ハマスと銃撃戦を展開したコマンドーグループの救出任務を遂行した。この任務では一名のコマンドー将校が戦死している。ちなみに、ユニット669はこれまでに10,000人以上の救出実績がある。

Text: ムッシュ・コナギ - FM201812
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