英海軍 民間タンカー転用の機動揚陸プラットフォームを海兵隊・特殊部隊のために2隻購入か

ミリタリーブログサポートチーム

2019年03月01日 18:56


Photo from US Navy for illustration purpose only
イギリスのウィリアムソン国防大臣が特殊部隊や海兵隊のため、民間のタンカーをベースにした機動揚陸プラットフォームの購入を検討していると一部メディアが伝えている。
大使館や自国民の保護などの目的で、外国での部隊展開が行われるケースが増加している。こうした有事に備えるにはその国に軍事拠点を置くのが望ましいが、政治的・法的に難しいことがある。そこで、そうした問題が少ない海上に物資・兵員を集積する基地として用いられるのが機動揚陸プラットフォームである。

機動揚陸プラットフォームはLCACの発進や飛行甲板からのヘリの離発着が可能であり、迅速な兵員の展開が可能になる。米海軍ではESB(Expeditionary Mobile Base……遠征機動基地)という艦種に分類され、アラスカ級タンカーの船体を使用したUSSルイス・B・プラーなどが既に就航している。

USSルイス・B・プラー。低い喫水を利用しLCACへの移乗が行える。

Photo from US Navy

イギリス海軍のプランは民間のタンカーから機動揚陸プラットフォーム2隻を製造し、これを中核としてスエズ運河東側のインド洋担当、西側の地中海、バルト海、大西洋担当のストライクパッケージを2個展開するというもの。

ヘリや高速艇、ドローンなどを搭載して外洋を回遊させ、有事が発生した際は搭乗した特殊部隊や海兵隊を速やかに上陸させ、事態の収拾をはかる……という想定のようだ。

2012年アメリカ在外公館襲撃事件など、海外における自国の権益が脅かされる事件は増加している。ウィリアムソン国防大臣はこうした事態への対応能力を大幅に強化したいようだ。

参考:
ケニアの高級ホテル襲撃事件で英軍特殊部隊員が治安部隊と連携して戦闘に参加 - ミリブロNews

Source: UK to purchase motherships for Special Forces and Marine commandos

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201903
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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