2019年03月29日 14:38
アメリカ海兵隊特殊部隊、MARSOCは4軍の中でも最も若い特殊部隊である。ゼロ年代における「テロとの戦い」でにわかに増大した特殊作戦能力の不足を埋めるべく活躍しているが、ここに来て解散論を唱えるレポートが発表され、波紋を呼んでいる。
Photo by Senior Airman Joseph Pick
「アメリカ軍の再建:合衆国海兵隊」と題された問題の論文は、ワシントンD.C.に拠点を置き、政府に強い影響力を持つ保守系のシンクタンク、ヘリテージ財団所属のアナリストで、元MARSOCのストラテジストであるダコタ・ウッドが執筆したもの。
Photo by Kyle McNally
海兵隊はインド洋・西太平洋地域沿岸部の制海権をコントロールすべく、第二次世界大戦以来の水陸両用戦能力を高め、他軍では不可能な作戦領域に注力すべきである。
そのためには、有限のリソースが当該海域の制海権の取得・戦闘力の強化につながるか自らに問わなければならない。「イエス」であればより積極的な動きが求められる。「ノー」であるなら、分配を再考しなければならない。
Photo by Kyle McNally
また、MARSOCは海兵隊の伝統的な部隊である「レイダース」の名を冠しており、これも「炎上」の一因となっている。ウッドはmilitary.comの取材に対し「MARSOCを批判しているのではなく、海兵隊本来の任務に立ち返るべきではないかと考えている」とコメントしている。
Photo from U.S. Marine Corps Forces Special Operations Command (MARSOC)
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。