アメリカ海兵隊が.50口径の重機関銃用に軽量なポリマー薬莢を導入

ミリタリーブログサポートチーム

2019年04月23日 19:08

歩兵の戦闘能力に最も影響する銃と弾薬の軽量化は、各国軍の最重要テーマである。その解決策として有力視されている「ポリマー薬莢」を、アメリカ海兵隊が導入する。
ポリマー薬莢は数年前からメーカー各社が盛んにプロトタイプをリリースしており、アメリカ陸軍も次世代分隊火器(NGSW)向けとして、民間との研究開発が進められている。今回海兵隊向けに導入手続きが進められているのは、ミシシッピ州セントルイスのMAC社製のもの。同社は2004年から2007年にかけ、海兵隊の小規模ビジネス向け研究開発プログラムに参加、その後規模を拡大して評価研究を行ってきた。


MAC社の.50口径弾とその他小銃弾。

今後3年で240万発が導入される.50口径弾はMK323 Mod0として海兵隊が制式番号を付与したものと思われる。2012年、NDIA(国防産業協会)で行われたプレゼンテーションでは通常の薬莢のものよりも優れた弾道特性を持つが、外気温の変化に敏感で摂氏-25度の低温時には薬莢のちぎれ、60度の時は薬莢の膨らみによる圧力低下・初速低下がみられたと言及された。その後こうした問題は寸法・材質の変更によって解決したようだ。

重量については、弾薬箱入りの状態で従来の2/3になる。人員の負担はもちろんであるが、大量の弾薬を運ぶ車両や航空機では燃費・行動半径の改善も大きなメリットになるようだ。

Source: Intent to Sole Source .50 Cal polymer-case ammunition - M67854-19-R-5215 (Archived) - Federal Business Opportunities: Opportunities, Ammo for the Marine Corps .50 caliber is getting a whole lot lighter

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201904
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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