米陸軍が非歩兵職向けに「優秀兵士章」を新たに制定

ミリタリーブログサポートチーム

2019年06月27日 15:36


Photo from U.S. Army
陸軍の根幹は歩兵であるが、軍組織はそれ以外にも様々な職種の兵士達によって支えられており、当然彼らもまた戦闘能力を持っている。こうした正面戦闘を行う職種以外の兵士達の能力を評価すべく、新たに「Expert Soldier Badge(ESB……優秀兵士章)」が、アメリカ陸軍訓練教義コマンド(TRADOC)主導で制定された。
ESBは、同じく歩兵職の技能を試験・評価するExpert Infantryman Badge(EIB……優秀歩兵章)と同等の内容になる。2019年9月に必要な技能の基準が確定し、10月以降に試験と授与が行われる。

ESBの徽章のデザインモックアップ(写真下)。非戦闘職が実戦に配備された際に授与されるCombat Soldier Badge(CSB……写真上)からリースが外れた形になる。

Photo from U.S. Army

ESBを授与されるには、体力検定・射撃検定で一定の基準に達した後、旅団単位で行われるテストに合格する必要がある。内容はランドナビゲーションや長距離行軍といった兵士としての基礎技能から、IED攻撃への対応やCBRN(化学 ・生物 ・放射性物質 ・核)兵器の汚染地域のマーキング、要人捜索など多岐に渡る。

もっとも、ESB制定については批判する声も多い。ESB取得を目指す兵士は、専門職種以外の技能についてのトレーニングが必要になり中途半端になるという意見や、戦闘技能についてはどのみち部隊で訓練を行うのであるからESB自体が無意味である、など現役・OB双方からの意見が相次いでいる。

Source: Army announces Expert Soldier Badge

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201906
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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