フランスGIGNと外人部隊によるジブチのバスジャック救出作戦を題材とした映画『15ミニッツ・ウォー』

ミリタリーブログサポートチーム

2019年07月26日 14:44

GIGN:国家憲兵隊治安介入部隊とフランス外人部隊が救出作戦を実施した1976年のジブチ共和国バスジャック事件を題材としたアクション映画『15ミニッツ・ウォー』(原題:L'intervention 英原題:15 minutes of war)の日本版トレーラーが公開された。
ジブチ共和国バスジャック事件とは ―― 1976年2月3日にアフリカ・ジブチ共和国のフランス空軍基地を出発した軍用バスが、過激派組織FLCS(ソマリア沿岸解放戦線)から襲撃を受け、乗車していたフランス軍人の子供ら31人が人質となり、バスの運転手はソマリアとの国境に位置するロワイヤダ村へ向かうように指示された。フランス政府は事態に対処するため、フランス外人部隊と1974年に発足して間もないフランス国家憲兵隊の特殊部隊:GIGNを現地へ派遣した。この事件がGIGNにとってフランス国外での初任務であった。


GIGN創設者でもある狙撃チームを指揮したクリスチャン・プルートー中尉
Photo from French Foreign Legion information
2月4日にロワイヤダ村で救出作戦が実施され、GIGNの狙撃チーム(9人編成、そのうち狙撃手は8人)のほか、フランス外人部隊の第2外人落下傘連隊と第13外人准旅団が参加した。作戦中にソマリア兵がFLCSに加勢するというイレギュラーが発生したが、バスジャックを実行したFLCSメンバーはすべて排除され、作戦は20分程で終了した。この作戦で人質(子供)のうち1人が死亡、5人が負傷した。また、第2外人落下傘連隊の小隊長が負傷している。 ―― 映画では、人質の数や人物など史実とは異なる点がいくつかあるようだ。


事件後、軍用バスに同乗して警護する第13外人准旅団の兵士
Photo from French Foreign Legion information
監督は、前作「孤独の暗殺者 スナイパー」(2015年)で長編デビューを果たしたカナダ出身のフレッド・グリヴォワ。本作では脚本も担当している。出演は、「007 慰めの報酬」でボンドガール:カミーユを演じたオルガ・キュリレンコ、「ザ・スクワッド」などに出演している仏俳優アルバン・ルノワール、「THE CROW/ザ・クロウ」で主人公アッシュを演じたヴァンサン・ペレーズ、ケヴィン・レイン、ジョジアーヌ・バラスコなど。

2019年10月11日より新宿シネマカリテほか全国ロードショー予定。
上映館など詳しい情報は映画『15ミニッツ・ウォー』オフィシャルサイトへ http://klockworx-v.com/15minutes/

Text: 弓削島一樹 - FM201908
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