ジョン・ウィックのガンアクションの視覚・音響効果をより迫力が出るように付け直すとこうなる
「ジョン・ウィック」のガンアクションは、安全面から空包を使用するブランクガンではなく外見だけの銃を使用し、マズルフラッシュや銃声を後から合成している。体捌き・銃裁きはタラン・バトラーなど一流のインストラクターのもとで訓練をつけただけに格別なものがあるが、特殊効果は今ひとつ迫力に欠ける。どこがどうダメなのか、どうやって直したら良いのかYouTubeで有名な特殊効果チーム、Corridor Crewが検証し、修正例を提示している。
視覚面ではまず、マズルフラッシュに改善の余地がある。オリジナルでは小さな閃光が2~3フレームでフェードアウトしていくため、メリハリがすくない。実際の閃光の持続時間は1フレームに満たず、形状もより大きな火球であり、時には火薬の燃えカスも飛散する。撮影用カメラのローリングシャッターの機構上、上下が欠けた形になることも多い。こうした要素を付け加えることでフラッシュに説得力が生まれる。また、オリジナルでは火薬ガスの煙の量や動きが少ない。細かい要素であるがパンチ感、パワー感を出すには、煙の処理が大きく影響するという。
音響面では、おそらく屋外で録音された銃声を使用しているため間延びした感じになる。音の立ち上がりを整え、屋内で録音した爆竹のエコーを付け加えることでより強烈な迫力のある破裂音を作り出すことができる。
動画では13:23あたりからこれらの修正を加えたシーンとオリジナルとの比較を見ることができる。マズルフラッシュも銃声もコンマ何秒しか登場しないが、このほんの僅かな違いがシーンの印象をどのように変えてしまうかに注目である。
なお、Corridor Crewは同シーンの「修正やりすぎバージョン」も公開している。圧倒的なまでに破壊と混沌が撒き散らされる様子も楽しんでみてほしい。
BIG WICK ENERGY. - YouTube
Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201908
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。
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