英国系民間軍事企業大手の QinetiQ (キネティック) 社 北米事業部は、DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency：米国・国防総省国防高等研究事業局) 、ONR (Office of Naval Research：海軍研究事務所) と共同開発した、超軽量で低コスト、そして様々なプラットフォームへ容易に適応することが可能な車輌防護システム "Q-Net" の映像を公開した。

⇒Q-Net | QinetiQ North America

この Q-Net では、ネット状の防護システムとすることにより、従来の金属性フェンスによる「鎧」のシステムに比べて、半分以下となる 50～60パーセントの軽量化に成功。軽量化の成功によって過度の重量を支えることができないような車輌へも装備することが出来る。また、ネット状のため、車輌の全周囲 360°の防護がおこなえる他、バラキューダネットとの併用など、様々なプラットフォームでのカモフラージュ効果を期待することも可能。

QinetiQ North America によると、アフガニスタンでの実戦投入において、既にこのネットの有効性は実証済みとしている。Q-Netが施された耐地雷処理対応の車輌に、突如 敵勢力が襲撃されたことがあり、その際、車輌は RPGによって 3方向からの直撃を受けたが、車輌は貫通することなく、車内の乗員は全て無事であったとしている。

QinetiQ North America 2011/12/13