NEWS

ロッキード社がヘリコプター製造大手シコルスキー社を 80 億ドルで近日に買収合意の可能性

海外軍事 Comments(0)
ロッキード社がヘリコプター製造大手シコルスキー社を 80 億ドルで近日に買収合意の可能性
DoD photo by Spc. Brandon D. Bolick, U.S. Army. (Released)
Image is for illustration purposes only.
世界最大の防衛企業である米国のロッキード・マーティン (Lockheed Martin) 社が、同じく米国のヘリコプター製造大手であるシコルスキー・エアクラフト社 (Sikorsky Aircraft) を近い内に 80 億ドル (約 9,800 億円) で買収するという話が持ち上がっている。

シコルスキー社については、今年 3 月に親会社であるユナイテッド・テクノロジーズ社 (UTC: United Technologies) から分離・独立によるスピンオフの検討が報じられていた。

関連記事:
ユナイテッド・テクノロジーズ社、シコルスキー社の独立を検討

買収事案の背景にはイラク・アフガニスタンでの戦争が段階的に縮小したことと、原油価格の崩壊が影を落としている。原油価格との因果関係については、沖合にある石油掘削施設が稼働減少したことにより、作業員の送迎に使われていたヘリコプターの需要が煽りを受けたことが示されている。なお、シコルスキー社の売上構成は、軍事部門 7 : 非軍事部門 3 の比率となっている。
今回の買収事案については、ロッキードの他にテキストロン (Textron) やボーイング (Boeing)、エアバス (Airbus) も名乗りを上げていたが、ボーイング、エアバスの両社は既に離脱しており、テキストロンとロッキードが残った格好となっている。しかし、時価総額が約 120 億ドルとされるテキストロンが 80 億ドルの買収事案を実行することは難しいと考えられ、ロッキード社が最有力とされている。(一方のロッキードの時価総額は 600 億ドルと見積もられている)

1925 年、ニューヨークのロングアイランドで創業したシコルスキー社は、ベストセラーである Black Hawk ヘリコプターの開発などで知られる世界最大のヘリコプター製造企業の 1 つ。米国防総省向け回転翼機の納入では最大規模を誇っている。昨年度の売上は 75 億ドル。

80 億ドルの買収事案が成立した場合、1995 年のマーティン・マリエッタ (Martin Marietta) 社を約 100 億ドルで買収して以来の大型案件となる。

Reuters 2015/07/08
Wall Street Journal 2015/07/10

同じカテゴリー(海外軍事)の記事画像
DJI Mavic3カタログスペック解説 Cineモデルとの違いとは?
【ミリタリー雑学】Tan499とかCoyote Brown498って結局ナニ?
ドローンがウクライナ侵攻で果たす役割とは
アメリカがウクライナに10Km先のターゲットを狙えるUAVを供給か
ドイツ企業が新型の空挺装甲車の開発を開始
ロシアの2つの艦艇向け新型対空防御システム
同じカテゴリー(海外軍事)の記事
 DJI Mavic3カタログスペック解説 Cineモデルとの違いとは? (2022-06-07 14:29)
 【ミリタリー雑学】Tan499とかCoyote Brown498って結局ナニ? (2022-05-05 19:21)
 ドローンがウクライナ侵攻で果たす役割とは (2022-04-08 16:46)
 アメリカがウクライナに10Km先のターゲットを狙えるUAVを供給か (2022-03-26 13:10)
 ドイツ企業が新型の空挺装甲車の開発を開始 (2021-08-08 11:54)
 ロシアの2つの艦艇向け新型対空防御システム (2021-08-06 16:57)
この記事へのコメント
コメントを投稿する

この記事をブックマーク/共有する

この記事をはてなブックマークに追加

新着情報をメールでチェック!

ミリブロNewsの新着エントリーをメールでお届け!メールアドレスを入力するだけで簡単にご登録を頂けます!

[入力例] example@militaryblog.jp
登録の解除は →こちら

PageTop