インストラクター・ゼロがアフリカで武装密猟者と戦うパークレンジャーに対してトレーニングを実施
野生動物の密猟を阻止するために活動しているパークレンジャーの援助を目的としたクラウドファンディングキャンペーンが GoFundMeで行われている。
Youtube の Funker Tactical 公式チャンネルで公開中の全 3 部作から構成される同キャンペーン用ビデオ『Instructor Zero vs Poachers!! | The Good Fight』シリーズには、インストラクター・ゼロ(Instructor Zero)氏やアフリカ各地でパークレンジャーの訓練を専門に行っている会社:PPA(Poaching Prevention Academy)のインストラクターたちが、南アフリカ共和国北西州にあるピラネスバーグ国立公園を管轄とするパークレンジャー部隊を訪れ、サバンナ特有の岩場や雑草を意識したローポジション射撃や散開方法など環境に適したトレーニングを行う様子が収められている。
尚、同ビデオシリーズは、SIG Sauer 社のサポートによって製作されたものである。
Instructor Zero vs Poachers!! | The Good Fight episode 2
Instructor Zero vs Poachers! | The Good Fight episode 3
“ワシントン条約附属書”で売買が規制されている野生動物は約 5,000 種に及ぶが、その内のサイとゾウの角は闇市場で高値で取引出来るため密猟が後を絶たず、犯罪組織やテログループなどの資金源となっている。
近年、密猟者たちが重武装化を進めているのに対し、パークレンジャー部隊は人員数で勝りながらも資金不足により時代遅れの銃器・装備品と十分な訓練・演習を行えていない現状があり、職務中に死亡したパークレンジャー隊員のうち 80% が密猟者によって命を奪われている。
尚、同ビデオシリーズ「The Good Fight episode 3」の解説欄には、本ビデオ撮影後に 1 名のパークレンジャー隊員と 4 頭のサイが殺されたと記載されている。
IUCN(国際自然保護連合:International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)の調査によると、アフリカとアジアに生息するサイの数が 20 世紀初頭で 50 万頭だったのに対し、2013 年 2 月報告の時点で白サイ 20,405 頭 / 黒サイ 5,055 頭とのこと。
密猟が現在のレベルで今後も進行すると死亡率が出生率を上回り、サイはやがて絶滅するだろうと警鐘を鳴らしている。また、2015 年にボツワナで行われたアフリカゾウ・サミットでは、今後 10~20 年以内に野生のアフリカゾウが絶滅する可能性があると警告している。
同キャンペーンは、訓練、UAV(無人航空機)、ライフルスリング、衣類、ボディ・アーマー、監視装置、の費用を賄う目的で行われている。この様な援助活動は他で行われており、絶滅危惧種保護のために活動する慈善団体:Poaching Preventionでは、マッピングソフトウェア や UAV などの導入を目的とした寄付を募っている。
UAV は、密猟者の監視や公園フェンスの破損チェックなどを少ない人員で運用でき、得られた情報を基に部隊の戦略や即応に活かせるためメリットが大きい。
◆野生動物の密猟に関する過去記事
南アフリカの武装密猟者と戦う元米軍特殊部隊員
象牙密猟に対抗、米海兵隊が中央アフリカ・チャドのパークレンジャーへ戦術指南
キャスリン・ビグロー監督作品、象牙密猟を題材とした短編アニメ映画「Last Days」
⇒インストラクター・ゼロ (Instructor Zero) 過去記事一覧
Text: 弓削島一樹 - FM201612
尚、同ビデオシリーズは、SIG Sauer 社のサポートによって製作されたものである。
Instructor Zero vs Poachers!! | The Good Fight episode 2
Instructor Zero vs Poachers! | The Good Fight episode 3
“ワシントン条約附属書”で売買が規制されている野生動物は約 5,000 種に及ぶが、その内のサイとゾウの角は闇市場で高値で取引出来るため密猟が後を絶たず、犯罪組織やテログループなどの資金源となっている。
近年、密猟者たちが重武装化を進めているのに対し、パークレンジャー部隊は人員数で勝りながらも資金不足により時代遅れの銃器・装備品と十分な訓練・演習を行えていない現状があり、職務中に死亡したパークレンジャー隊員のうち 80% が密猟者によって命を奪われている。
尚、同ビデオシリーズ「The Good Fight episode 3」の解説欄には、本ビデオ撮影後に 1 名のパークレンジャー隊員と 4 頭のサイが殺されたと記載されている。
IUCN(国際自然保護連合:International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)の調査によると、アフリカとアジアに生息するサイの数が 20 世紀初頭で 50 万頭だったのに対し、2013 年 2 月報告の時点で白サイ 20,405 頭 / 黒サイ 5,055 頭とのこと。
密猟が現在のレベルで今後も進行すると死亡率が出生率を上回り、サイはやがて絶滅するだろうと警鐘を鳴らしている。また、2015 年にボツワナで行われたアフリカゾウ・サミットでは、今後 10~20 年以内に野生のアフリカゾウが絶滅する可能性があると警告している。
同キャンペーンは、訓練、UAV(無人航空機)、ライフルスリング、衣類、ボディ・アーマー、監視装置、の費用を賄う目的で行われている。この様な援助活動は他で行われており、絶滅危惧種保護のために活動する慈善団体:Poaching Preventionでは、マッピングソフトウェア や UAV などの導入を目的とした寄付を募っている。
UAV は、密猟者の監視や公園フェンスの破損チェックなどを少ない人員で運用でき、得られた情報を基に部隊の戦略や即応に活かせるためメリットが大きい。
◆野生動物の密猟に関する過去記事
南アフリカの武装密猟者と戦う元米軍特殊部隊員
象牙密猟に対抗、米海兵隊が中央アフリカ・チャドのパークレンジャーへ戦術指南
キャスリン・ビグロー監督作品、象牙密猟を題材とした短編アニメ映画「Last Days」
⇒インストラクター・ゼロ (Instructor Zero) 過去記事一覧
Text: 弓削島一樹 - FM201612
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