ブラック・ライフル・コーヒー社がスターバックスに対抗して退役軍人1万人の雇用計画を発表
米国の退役特殊部隊軍人によって創られたコーヒー企業、「ブラック・ライフル・コーヒー社(BRCC: Black Rifle Coffee Company)」が、今後6年間において10,000人の雇用計画を打ち立てた。
Photo from Black Rifle Coffee Company official Instagram
日本の一部の通な特殊部隊ファンの間でも、既にちょっとは知られた存在の同社。その創設は2014年とまだ新しい。元陸軍特殊部隊「グリーンベレー」のエバン・ヘイファー(Evan Hafer)氏を創業者とし、現在までにおよそ70名の従業員を抱えており、その内の約半数が退役軍人で構成されている。
社名は文字通り、自身が情熱を注いできた「ライフル」と「コーヒー」の2つを単純に組み合わせたことに由来している。創設以来、退役軍人を積極的に採用する姿勢をみせており、ヘイファー氏以外にも以下の経歴をもつ人物がその幹部に名を連ねている。
「70人の企業が10,000人を雇用する」という、一見無謀とも思える今回の大規模な雇用計画だが、その背景には「トランプ大統領による移民・難民の入国制限」「スターバックス(Starbucks)」「退役軍人」の3つがキーワードにある。
ご存知の通り、トランプ大統領は先月末にイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンの特定7ヶ国を対象として、入国を90日間禁止する大統領令に署名した。この「移民・難民入国制限」を受けて、コーヒー店チェーン世界最大手のスターバックスが、事業を展開している75か国で今後5年間において移民1万人の雇用を発表している。
ブラック・ライフル・コーヒー社の発表は、まさにこれに触発されたものとなっている。
同社は今回の報道発表に際し「当社が発表した退役軍人に対する雇用促進は、経営戦略上のプロパガンダなどではない」とした上で、「当社は移民の代わりに退役軍人を雇う」と強調。「当社は単なるコーヒー会社ではない。国の為に捧げてきた男たちによる企業だ」「彼らは法に従い、忠実で誠実、そしてこの愛して止まない米国の誇り高い人々だ」「スターバックスは、自社プロモーションを目的としてシリア人を雇うと言っている」として、その違いをアピールしている。
なお、最近ではユタ州の州都ソルトレイクシティの繁華街に、実に甲子園球場の1/3の面積にも匹敵する3.3エーカーの施設を建てており、拡大のためのインフラ構築にも着手している。
そして5.11タクティカルをはじめとする大手企業が、ブラック・ライフル・コーヒー社の事業拡大に支援の手を差し伸べることも明かされている。
ヘイファー氏は、イラク・アフガニスタンの派兵時に、銃火器の取り扱いだけでなく、コーヒー焙煎の技術も磨いていた。以来10年以上に渡ってコーヒーを研究し続けた。
Photo from Black Rifle Coffee Company
社名は文字通り、自身が情熱を注いできた「ライフル」と「コーヒー」の2つを単純に組み合わせたことに由来している。創設以来、退役軍人を積極的に採用する姿勢をみせており、ヘイファー氏以外にも以下の経歴をもつ人物がその幹部に名を連ねている。
Photo from Black Rifle Coffee Company
スコット・ボリンジャー(Scott Bollinger)
取締役副社長・業務執行責任者のボリンジャー氏は、陸軍特殊部隊に24年在籍した退役軍人。現役当時は法執行機関との調整役を務めており、麻薬取締局(DEA: Drug Enforcement Administration)や連邦捜査局(FBI: Federal Bureau of Investigation)と100回を超える作戦をこなしている。東南アジア、南西アジア、中東、欧州に30回以上の派兵経験を持つ。除隊後は、民間軍事会社と石油企業に勤めた経歴を持つ。
Photo from Black Rifle Coffee Company
エドウィン・パーネル(Edwin Parnell)
コーヒー部門の責任者を務めるパーネル氏は、9.11を機に陸軍へ入隊。8年間を第1特殊部隊グループ・ODA155(Operational Detachment Alphas, or A-teams)のグリーンベレー隊員として過ごし2009年に除隊。その後、栄養学の学士号を取得したパーネル氏は、政府関連の仕事で海外勤務を経験し、6年間で23回アフガニスタンを訪問している。ヘイファー氏とは首都カブールで会い、コーヒーに対する熱い情熱を交わした。
Photo from Black Rifle Coffee Company
ロバート・モダレリ(Robert Modarelli)
事業開発担当責任者のモダレリ氏は、予備役将校訓練課程 (ROTC: Reserved Officers' Training Corps) でワシントン州スポケーンの私立ゴンザガ大学を優秀な成績を収めて卒業。アラバマ州フォート・ラッカー駐屯地の陸軍航空隊で務めた後、1998年にパシフィック·ライフ保険会社に入社し、金融サービス業界を舞台に新たなキャリアを始めた。その後、パシフィック・ライフ社のフィールド副社長に就任した他、プロテクティブ・ライフ保険会社の部門販売責任者兼第2副社長、リンカーン金融代理店の地域営業責任者を歴任。これらのキャリアの中で培った人脈によって、メリルリンチやモルガンスタンレーといった名立たる金融機関との関係を構築してきたという。スキーやロッククライミング、競技射撃など、アウトドアスポーツを趣味とするモダレリ氏がヘイファー氏と出会ったのは、競技射撃・タクティカル訓練の時だったとしている。
ビジネスに意気投合したモダレリ氏は、その後ブラック・ライフル・コーヒー社の財務部門の責任者に就任している。
「70人の企業が10,000人を雇用する」という、一見無謀とも思える今回の大規模な雇用計画だが、その背景には「トランプ大統領による移民・難民の入国制限」「スターバックス(Starbucks)」「退役軍人」の3つがキーワードにある。
Capture screen from Starbucks
ご存知の通り、トランプ大統領は先月末にイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンの特定7ヶ国を対象として、入国を90日間禁止する大統領令に署名した。この「移民・難民入国制限」を受けて、コーヒー店チェーン世界最大手のスターバックスが、事業を展開している75か国で今後5年間において移民1万人の雇用を発表している。
ブラック・ライフル・コーヒー社の発表は、まさにこれに触発されたものとなっている。
同社は今回の報道発表に際し「当社が発表した退役軍人に対する雇用促進は、経営戦略上のプロパガンダなどではない」とした上で、「当社は移民の代わりに退役軍人を雇う」と強調。「当社は単なるコーヒー会社ではない。国の為に捧げてきた男たちによる企業だ」「彼らは法に従い、忠実で誠実、そしてこの愛して止まない米国の誇り高い人々だ」「スターバックスは、自社プロモーションを目的としてシリア人を雇うと言っている」として、その違いをアピールしている。
同社は直近2年において、実に700%もの急成長を遂げているとのこと。この壮大な計画の達成に向けては、フランチャイズ店舗と軍施設での展開を急ピッチで進め、3年間で100店舗をオープンし、6年間で500店舗に拡大するとしている。
Photo from Black Rifle Coffee Company official Instagram
なお、最近ではユタ州の州都ソルトレイクシティの繁華街に、実に甲子園球場の1/3の面積にも匹敵する3.3エーカーの施設を建てており、拡大のためのインフラ構築にも着手している。
そして5.11タクティカルをはじめとする大手企業が、ブラック・ライフル・コーヒー社の事業拡大に支援の手を差し伸べることも明かされている。
タグ :ブラック・ライフル・コーヒーBlack Rifle Coffee CompanyスターバックスStarbucksコーヒー退役軍人Evan Hafer特殊部隊Black Rifle Coffeeエバン・ヘイファー
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