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ブラックウォーター創業者のエリク・プリンス氏がアフガニスタン政府に「私軍の航空力」で戦力補完を提案

海外軍事
ブラックウォーター(Blackwater)社の創業者であるエリク・プリンス(Erik Prince)氏が、戦地アフガニスタンを舞台として、民間軍事会社としての再興を図る計画を立ち上げ、それに向けた現実的行動をおこしている実態が浮き彫りとなっている。

プリンス氏は、タリバン対策に苦しんでいるアフガニスタン政府に対して、"自前の空軍力" を使って、「情報収集能力」や「近接航空支援能力」を提供し、「航空団混成の一括請負契約」を提案。「武器の使用決定はアフガン人自らの手でおこなう」と前置きしながらも、「貴国全土を1時間以内に近接航空支援できる」と豪語している。

プリンス氏の言う「自前の空軍力」とは、中央アフリカで展開中の陸軍特殊部隊「グリーンベレー」に航空機動力を提供する民間企業の話題の中で名前の挙がった「EPアビエイション社(EP Aviation, LLC)」に他ならない。社名の「EP」は、「Erik Prince」の頭文字に由来している。

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中央アフリカで展開中のグリーンベレーに航空機動力を提供する民間企業は「ブラックウォーター」の末裔

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    U.S. Air Force Photo/Master Sgt. Ben Bloker
    アフガニスタン空軍は現在、老朽化したロシア製Mi-17から米国製のUH-60Aヘリコプターへ移管作業を進めているが、向こう2年に渡ってそれを受け取る見込みが付いていないようだ。そして、その状況に商機を感じたプリンス氏が、一時的に「私軍の航空力」を投入することで、その空白期間に付け入る隙を狙ったと言えそうだ。

    アフガニスタン政府が今年3月に受け取ったとされるプリンス氏の提案書のコピーを、大手軍事情報サイトのミリタリータイムズが入手したことで報じられているが、一方で当のアフガニスタンのアシュラフ・ガニー大統領は、今回の提案を容認しない意向を表明している。


    Screen shot from Lancaster6
    なお、今回アフガン政府に対して出された提案では、中東・ドバイに本拠を置く「ランカスター6(Lancaster6)」社の名前が記されていたことが伝えられている。そして、そのランカスター6は既に、兵員輸送や物資運搬などで、その航空機動力をアフガニスタン政府に提供していることが報じられている。

    ランカスター6でのプリンス氏の役割は定かではないとされるも、プリンス氏自らその提案をアフガニスタン高官に対して提示した経緯が報じられている。そのため、何らか深い関係を持つことは容易に推察できる。加えて、世界最大のビジネス特化型SNSである「リンクトイン(LinkedIn)」に、ランカスター6の現在のCEOとしてクリスティアーン・デュラント(Christiaan Durrant)氏の名が刻まれている。デュラント氏はプリンス氏が代表を務め、香港に本社を置くフロンティア・サービス・グループ(FSG: Frontier Services Group)下で航空機部門長を務めていた人物であったことからも、その緊密な関係が裏付けられた形となる。

    また、プリンス氏とダインコープ(DynCorp)社のオーナーであるステファン・ファインバーグ(Stephen Feinberg)氏が、アフガニスタンで米軍の代わりに傭兵を使う案を提出したことも他所で報じられている。こちらはドナルド・トランプ米大統領の上級顧問・首席戦略官を務めるスティーブ・バノン(Steve Bannon)氏と、大統領の娘・イヴァンカ氏の夫で大統領の娘婿に当たるジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)大統領上級顧問がそれを支持しているという。

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    これらのことから、米国による直近の対アフガニスタン戦略においては、再び傭兵企業の存在がクローズアップされるのかもしれない。

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