戦争映画の傑作「地獄の黙示録」のゲーム化に向けた資金調達キャンペーンが開始

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戦争映画の傑作「地獄の黙示録」のゲーム化に向けた資金調達キャンペーンが開始
巨匠フランシス・フォード・コッポラ (Francis Ford Coppola) 監督が手掛けた戦争映画の傑作「地獄の黙示録(原題:Apocalypse Now)」のゲーム化に向け、資金調達を目的としたクラウドファンディングキャンペーンが Kickstarter で開始された。目標金額は 90 万ドル(現在のレートで約1億円)に設定されており、キャンペーン開始から 4 日目で 12 万ドルを越える状況となっている。

映画公開 40 周年となる 2019 年に出資者を対象とした先行リリースを行い、2020 年 10 月に一般リリースを予定している。投資金額ごとにユニークな特典が準備されており、35 ドル以上の投資で本ゲームソフトが入手できる。但し、目標金額に達成したとしてもプロジェクトが失敗する可能性もあるため、投資には注意が必要だ。
1979 年にアメリカで公開された「地獄の黙示録」は、ジョゼフ・コンラッド著「闇の奥」を翻案したベトナム戦争映画で、極秘任務特殊部隊:MACV-SOG(南ベトナム軍事援助司令部)所属のウィラード大尉が、ジャングルの奥地に独立国を作った元グリーンベレーのカーツ大佐を暗殺するように命ぜられ、その任務の行程で様々な“戦争の狂気”に遭遇する物語である。

カンヌ国際映画祭の最高賞:パルム・ドールやアカデミー賞撮影賞と音響賞を受賞するなど、数々の映画祭を賑わせた。度重なるトラブルが原因で撮影期間は 1 年以上となり、製作費は予定金額の 2 倍以上に膨れ上るなど映画完成まで苦労が絶えず、コッポラ監督が執念で作り上げた作品である。

参考動画:『地獄の黙示録 劇場公開版』 予告編
ゲーム版「地獄の黙示録」は、ミリタリー系ゲームで現在主流ともいえる FPS(もしくは TPS)ではなく、主観視点のサイコホラー RPG として開発が進められている。

戦争映画の傑作「地獄の黙示録」のゲーム化に向けた資金調達キャンペーンが開始
Photo from Kickstarter
プレイヤーは映画と同じ世界観(舞台)で、カーツ大佐暗殺任務に就いたウィラード大尉を操作し、暗殺チームを編成しながら目的地を目指す。映画のシナリオに囚われる必要はなく、自身の意思に基づいて自由に行動し、イベントごとにストーリーが分岐するマルチエンディング方式となっているようだ。

プレーヤーは極力戦闘を控えことが前提となっており、食料・弾薬・医薬品・燃料など必要物資の確保、チームの管理、人間関係の構築、対話、情報収集、友軍とのやりとり、進行ルート策定、索敵、敵掃討など行いながら旅を進める。
戦争映画の傑作「地獄の黙示録」のゲーム化に向けた資金調達キャンペーンが開始
Photo from Kickstarter
また、ウィラード大尉は様々な経験を重ねることで成長(スキルレベルアップ)し、ゲーム展開に反映されるシステムとなっている。生存、恐怖、隠密をテーマに掲げた本ソフトは、「地獄の黙示録」らしさを遵守する製作サイドの拘りが詰まった作品になる模様。

製作は、コッポラ監督とジョージ・ルーカス監督が設立した映画製作スタジオ:アメリカン・ゾエトロープ (American Zoetrope)が行い、コッポラ監督直轄の同スタジオによって、映画の色調、テーマ、キャラクターといった映画版の要となる部分の正確な監修がなされる。

コッポラ監督は「わたしは、インタラクティブ・バージョンの「地獄の黙示録」を作りたいというチームに加わることにした。新しいプラットフォームと新しい世代のために「地獄の黙示録」の可能性を模索することに興奮している」といった旨のコメントを述べている。

ゲーム開発は、「バトルフィールド」シリーズなどを執筆したロブ・オートンや、「フォールアウト:ニューベガス」などでプロデューサーを務めたローレンス・リバティー、「ウェイストランド 2」のプロデューサー:モンゴメリー・マークランド、オスカーを獲得している視覚効果会社:Framestore の内部部門 Framestore Ventures など、ゲーム化に向け特別編成されたチームが行う。

Text: 弓削島一樹 - FM201702

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