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兵力を2倍に増強中のアイルランド陸軍特殊部隊「アーミー・レンジャー・ウィング(ARW)」

海外軍事
アイルランド国防軍による、同軍最精鋭の特殊部隊である「アーミー・レンジャー・ウィング(ARW: Army Ranger Wing)」を紹介した映像が公開された。

アイルランド中東部に位置するキルデアのカラ・キャンプに司令部を置くARWは、国内のテロおよびその潜在事案または人質救出任務に駆り出される精鋭部隊。

1980年に創設された陸軍の特殊部隊であり、イギリス陸軍特殊部隊SASや、ドイツの警察系特殊部隊GSG9、フランス国家憲兵隊の特殊部隊であるGIGNなど、欧州における先進諸国の軍・法執行機関特殊部隊と並び称されるエリート部隊。

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    ARWは正式にはアイルランド語(ゲール語)で「Sciathán Fianóglach an Airm」となる。「Fianóglach」は、アイリッシュ伝統の戦士「Na Fianna」に繋がる単語だが、適当な英訳が無いことから便宜上「Ranger(レンジャー)」の名称が割り当てられている。ARW選抜をパスし、晴れて精鋭隊員の仲間入りを果たしたメンバーの肩には、この「Fianóglach」記章が光ることになる。

    その選抜課程においては、陸軍隷下の部隊ながらも、広く国防軍全体から募集されている。その評価課程は大幅に見直しがおこなわれており、現在までに選抜基礎スキル課程は、新たに一本化された「ARW特殊作戦部隊資格課程(SOFQ: Special Operations Force Qualification Course)」に刷新されている。

    そしてこのSOFQ課程は36週に渡っておこなわれ、下記の5つのモジュール(科目)で構成されている。
    モジュール1: 評価&査定
    モジュール2: スキルとリーダーシップ
    モジュール3: 特殊作戦部隊戦術、戦技および手順(SOF TTPs: Special Operation Forces Tactics, Techniques and Procedures)
    モジュール4: カウンターテロTTPs
    モジュール5: 継続訓練

    モジュール1の目的は、候補者の体力、モチベーション、および続くSOFQモジュールへのステップとして評価をくだすことが挙げられる。またモジュール1では、すべての候補者が一連のフィットネス、ランドナビゲーション、閉所恐怖症の鑑定、水への耐性、精神鑑定に合格する必要がある。

    モジュール2~5では、火器を使った実射・戦闘訓練がおこなわれる他、SERE("Survival" (生存), "Evasion" (回避), "Resistance" (抵抗), "Escape" (脱走))、通信、医療訓練がおこなわれる。

    モジュール3を無事修了した候補者には「Fianoglach」タブが叙勲され、ユニットへの配属がおこなわれる。そして続くモジュール4を修了した候補者には「ARWグリーンベレー」が手渡される。

    一連のSOFQ課程を終えた者は晴れて、ARW実動部隊の「襲撃チーム(アサルター)」のメンバーとして配属され、その後も高度な医療技術やパラシュート降下、戦闘潜水、ボートの操縦、近接警護、各種武器の扱いなどの習得に励むこととなる。

    陸海空と、場所を選ばず展開するARWの構成メンバーは、100名とも150名とも言われている。(地元紙インディペンデントでは150名、アイリッシュ・タイムズでは100名と紹介されている)
    しかし2015年8月に発出された防衛白書の中では、それを倍増し「200名」ほどとする計画が盛り込まれている。

    また今月20日には政府安全会議の席上で、消防、救急、緊急対応機関を含め、国防軍と "ガルダ・シーハーナ"(Garda Síochána, =警察部隊)による協力・統合関係に基づいて、更なる演習実施にスタッグを組むことが確認されており、重大事案の発生を踏まえて、今後も益々出番が多くなる部隊の1つとなりそうだ。

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