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アメリカ陸軍新制式拳銃M17・M18の不具合の存在が国防総省から報告される

海外軍事

Photo from SIG Sauer
先日採用されたアメリカ陸軍の新制式拳銃「MHS」M17とそのコンパクト版M18について、不具合が多数存在し、信頼性に疑問があるという内容の報告書が国防総省から出され、話題を呼んでいる。

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    各種装備について軍から独立して試験を行い、結果を議会に報告する国防総省のDOT&Eが先般提出した2017会計年度レポートにMHSの評価試験結果も掲載されていた。

    それによれば、MHSの評価試験中、大きく分けて以下の4つの不具合が発生したという。

    1. 落下試験において暴発するケースがあった
    2. M17、M18とも「二重排莢(double-ejections)」が多発した
    3. FMJ弾の使用時に故障が続発した
    4. 平均故障間隔(MRBS)が要求仕様を満たさない

    1. については先日ミリブロNewsでも取り上げた通り。後方から落下した際にトリガーが慣性で動き続け暴発するというものだが、開発元のシグ社は既に改修を申告し、対策を完了している。また民間向けにも同様のアップデートプログラムを提供している。

    参考:「P320は安全」か?ダラス市警での使用停止騒動を受け有志が落下テストを実施、シグ社はプレスリリースを配布 - ミリブロNews
    参考:シグ社・P320の落下時の安全性を向上させる自主アップデートプログラムを提供開始 - ミリブロNews

    なお改修の根幹はトリガーの軽量化であるが、国防総省のテストでは改修後にトリガーの破損が2件発生し、軽量化がその原因ではないかとしている。

    2. の「二重排莢(double-ejections)」は、詳細は不明であるが排莢時に残弾も同時に排出されるというトラブルのようだ。陸軍が行った検証試験でこの二重排莢が多発したため、陸軍は対策チームを立ち上げ原因究明につとめているという。

    3. の不具合について、MHSの採用にあたっては弾薬も新型が採用されている。フルメタルジャケット(FMJ)のXM1152弾と、ホローポイントのXM1153特殊用途(SP)弾である。この内、軍用としては一般的なFMJであるXM1152において、より多くの動作不良が発生している。

    4. については、即時にクリアできる軽微な動作不良がどれくらいの頻度で発生するかの指標である平均故障間隔(MRBS)が基準である2000発を下回っているという問題である。


    Photo from U.S. Army PEO Soldier
    しかし内容を見てみると、M17で発生した動作不良の半分、M18での実に75%が最終弾を撃った際にスライドがホールドオープン状態にならないというものであった。動作不良のうちの6割が、試験に参加した132人の射手の中の特定の8人で集中したことから、おそらくはグリップした手の指がスライドストップに触れていたことで発生したものと考えられる。報告書ではこの不具合を除外したMRBSも算出しており、こちらの数字は大きく改善されている。

    報告書では引き続き、メーカーと共同して不具合に対処することが推奨されているが、計画の中止や見直しを勧告するような文言はない。しかし先代の制式拳銃であるベレッタ社のM9も採用コンペが終わってから多数の不具合が発生し、海軍特殊部隊ではこれを嫌ってシグ社のP226を採用したという経緯がある。

    MHSは特殊部隊を含めた陸軍全体への配備が計画されているが、グロックという強力なライバルが存在し、グロック19は既に特殊部隊では一般的なものとなっている。30年の時を経て、シグ社が逆の立場になったのが興味深い。

    Source: FY17 ARMY PROGRAMS - XM17/XM18 Modular Handgun System (MHS)

    Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201802
    Chaka (@dna_chaka)
    世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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