エアソフトガンで練習すれば実銃もうまくなるのか?

ミリタリーブログサポートチーム

2019年10月02日 19:22

エアソフトガンを撃っていれば実銃も上手く扱うことができるかどうか……エアソフトガンの性能が向上するとともに、この議論はまた活発になってきている。有用性を説く人もいれば、まったく別物であるという人もいるなど、実に様々なのだが実際はどうなのだろうか。

軍・法執行関係者の中にはエアソフトガンを用いたトレーニングを推奨する人がいる。特にフォースオンフォース(実際に撃ち合う模擬戦)では、従来のシムニションやペイント弾と比較して安全かつ取り扱いが容易で、使用するケースも増えているようだ。
銃器トレーナーのトラヴィス・ヘイリーはかなり昔からエアソフトガンを使ったトレーニングを提唱していて、サバイバルゲームにも積極的に参加している。動画中では「親子のコミュニケーションのため」としているが、実銃での戦術はそのままエアソフトにも応用できるという。
WHY TRAVIS HALEY PLAYS AIRSOFT - YouTube
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トラヴィス・ヘイリー(Travis Haley)がサバイバルゲームをプレイ

こちらは先日、アメリカのT.REX ARMSがアメリカに招いた日本人Liku氏。経営者のルーカス・ボトキンのコスプレをして近接射撃を行う動画を公開していたのが本家に補足されたことで本家との対面企画が実現した。
Can Airsoft Translate to Real Firearm Skill?

Liku氏は普段エアソフトガンしか使用していない。最初のうちは反動の強さでグリップが外れたり、リコイルスプリングやトリガーの重さを掴みかねていたが、最後のほうは実銃でエアソフトガンと同じ程度の速度を出すことができている。

ある程度の技術レベルに達してからはともかく、少なくとも初歩のレベルや特定の分野であれば、エアソフトガンでのトレーニングは実銃でも有効と言えそうだ。YouTubeのドリル紹介動画やインストラクター達によるポストなどの情報と組み合わせることでより深い学びを得ることができるだろう。

ただ1点、気をつけなければならないのは動画に写っていない部分、ポストで触れられない部分である。こうした部分には本当に基礎的な安全管理やハンドリングが含まれており、冒頭のトラヴィス・ヘイリーも、次世代電動ガンを使った訓練の動画でその重要性に触れている。
AIRSOFT X TRAINING - YouTube

技術の習得には表面だけをなぞるのではなく、その背後にある部分までマネをすることが重要だ。そこにさえ気をつければ、オモチャとネットの情報は、新しい学びのための強力なツールとなるだろう。

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201910
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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